「変化の時代を、業界とともに前へ」-インフィニ高橋社長が語る連携と進化

高橋 大きなポイントは3つあります。まず、日本最多の契約社数を持つという広がりです。これは単なる数字以上に、あらゆる業態・地域のお客様の声を受け取れる環境が整っているということでもあります。
次に、INFINIに加えて、セーバーやトラベルフュージョンといった複数のプロダクトを組み合わせることで、より柔軟で幅広いソリューション提供が可能である点です。予約業務だけでなく、検索性や運賃表示の最適化、業務フローそのものの見直しにつながるような提案も行えるよう、柔軟な支援を心がけています。
そして三点目が、日本市場に最適化された運用・サポート体制です。営業担当がニーズを聞き、開発部門が反映し、サポート部門が支える。このサイクルを国内で完結でき、日本語で対応できることは、他の外資系GDSにはない大きな強みです。
商売の基本として「創って、作って、売る」というサイクルがありますが、単にプロダクトを開発して提供するだけでなく、まずはお客様の声を聞き、それをもとに製品を創り、作り込み、売った後も継続的にフィードバックを得ながら改善を続けていく。この循環をしっかり回すことが、より良いサービスにつながると考えています。
高橋 先日行ったアンケートによれば、INFINI FORESTの利用目的で最も多いのは、航空会社の運航スケジュールや減便・増便、サーチャージ、セール情報などの「航空会社の最新情報の収集」です。次に多かったのが、端末操作方法やシステム活用法などの「業務サポート系コンテンツ」でした。
その他にも、トレーニング申し込み、FAQ、社員による現地体験レポート(旅行記)など、情報の幅を広げるコンテンツも用意しています。旅行記は、海外の公共交通機関の使い方や地域事情を顧客目線でまとめたもので、今後は閲覧促進のための工夫が必要と考えています。
最近は、FAQに質問意図を予測して検索する機能を追加したことで、問題解決率が約1.5倍に向上しました。特に経験の浅いスタッフや若年層にとって、気軽に使えるパートナー的存在として進化させていくことが重要だと考えています。
高橋 「WP-Revo」は、ブランド運賃の複雑化に対応し、条件の異なる複数の運賃を日本語で一覧表示できるツールです。従来、手荷物や払い戻し条件などを一つひとつ調べていた手間が大きく軽減され、業務効率が向上したと好評をいただいています。「WP」は運賃計算のコマンドで、「Revo」はレボリューションから取って担当者が名付けたようです。それだけ革命的な便利さをご提供したいという想いで提供しています。
また「ビズぷら」は、出張の旅程候補を利用者自身が構築し、旅行会社に見積もり依頼を送るというプロセスを効率化する仕組みです。PNR作成にも連携しており、今後は見積もりの自動生成も視野に入れた改良を進めています。利用者及び旅行会社の双方にとって、度重なるやり取りのストレスや所要時間の短縮というメリットを提供しています。
これらの機能は、旅行会社のDXを支援する重要な一手でもあります。大手旅行会社だけでなく、システム投資の余力が限られている中小企業に対しても、私たちが伴走しながら効率化の実現を後押ししていくことが、インフィニの役割だと考えています。