観光業の求人企業がシニアの応募者を毛嫌いすべきでない4つの理由とは?-シニアジョブ中島康恵氏
3.実は身軽で単身赴任もできるシニア
観光業の仕事場の立地は、都市部だけでなく、リゾート地など市街地から離れた場所であることが多くあります。そうしたリゾート地などでの住み込みや単身赴任は若者のイメージで、シニアは向かないと思っていないでしょうか。これも間違ったイメージです。
中にはもちろん、老後を夫婦でゆっくり過ごしたいシニアや、さらに年配の親の介護があるシニアもいます。しかし、子どもが自立したあとのシニアは意外と身軽で、特に体力のある60代の中には、積極的に単身赴任を選ぶ人も多くいます。ホテル・旅館以外でも、建設業などで単身赴任がよく見られます。
豊富な経験を持つ即戦力が単身赴任にも積極的だとしたら、頼もしいことこの上ないのではないでしょうか。
4.教育コストが抑えられる即戦力
ここまで、シニアの実態が思い込みのイメージとは大きく異なることをお伝えしてきましたが、最後はイメージどおりのシニア採用のメリットです。企業がシニアをもっとも評価するポイントは、経験の豊富さです。
当たり前ですが、仕事の経験年数が40年以上の20代など存在しません。こうした経験者を確保でき、教育研修の期間を短縮できることがシニア人材の魅力となります。多少の教育研修は必要ですが、シニアは他の属性の人材よりも圧倒的に少ない期間で、最前線で活躍できようになります。若手はもちろん、外国人も語学を含めて活躍までに期間が必要なことを考えると、シニアのスピーディーさが際立ちます。
■一度シニアを採用し、思い込みを打ち破ろう
今回ご紹介した、企業がシニアの応募者を毛嫌いすべきでない理由4選。4つのうち3つは実際のシニアとは異なる思い込みのイメージによるものでした。急速に変化し、以前よりもずっと若く、元気でアクティブになっている現代のシニアに、イメージがついてきていないのかもしれません。
もし今後、シニアの応募があった時は、これまでのシニアのイメージを思い切って捨てて、純粋に職務経歴や仕事の能力だけで評価してみましょう。私たちのシニアの人材紹介でもリピーターになってシニアを複数人採用する企業は多いのですが、一度採用すると、シニア人材の価値を再確認できることでしょう。
次回のコラムでは、シニア人材の採用ノウハウについてお伝えします、どうぞお楽しみに!
株式会社シニアジョブ 代表取締役。1991年5月生まれ、学生時代までサッカーに打ち込み、J1ユースチームで活躍。大学4年に出資者と仲間を見つけて起業。翌2014年8月に法人登記。2016年よりシニア専門人材紹介を始め社名を変更。2022年にシニア専門求人サイトをオープン。