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「”エコだから” ではなく楽しいから使ってほしい」完全自然由来成分の米ストロー、地産地消の取り組みもーUpay 上官ゆい氏

  • 2024年4月11日

 ホテルや観光施設でもSDGsや環境への取り組みの如何を強く問われている昨今。楽しく取り組めるSDGsを目指して福岡の女性起業家が取り組んでいるのはくず米を使ったストローの製造・販売。観光という楽しい時間と環境への配慮を無理なく両立させるヒントに探る。

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-まずは自己紹介をお願いします。

上官 ゆい氏(以下敬称略) 長崎県佐世保市出身です。株式会社UPayの代表取締役を務めています。短期大学卒業後、東京で11年間メーカーに勤務し、営業職をしていましたが、2015年にアパレル事業で起業しました。前職時代にたまたま知り合った方が、経営されているヴィンテージショップを畳むとのことで、「店舗を引き継がないか?」と声をかけていただいたのが、自分で事業を行うことになったきっかけです。スキルも資格もありませんでしたが、何かにチャレンジしてみたいという気持ちは学生の頃からありました。

 決心して勤めていた会社に退職届を出したのち、1ヶ月の間に仕入れについて学んだり、融資を受けるために公庫に足繁く通ったりと動き回りました。今まで縁のない業種だったので、公庫の方からは「あり得ない」と言われながらも事業計画を何度もブラッシュアップしながら食い下がりました。

 なんとかアパレル事業が軌道に乗った後は軽飲食店も2店舗出店しましたが、結婚・出産などのライブイベントやコロナ禍を経て、これらの事業は現在は清算しています。

-現在の貴社の事業について教えてください。

上官 米ストローの製造・販売をメイン事業としています。私は中国人男性と結婚し、出産も中国でしましたが、コロナの影響でしばらく日本へ帰国できない状況が続いていました。そんな中、義父が経営している製紙工場で大量の紙ストローが返品されてきている状況を目の当たりにしました。やはり、紙ストローはふやけやすく味や温度に変化を与えるという不便性があり、また子どもが食べて飲み込んでしまうなどのクレームも寄せられていました。別の素材にすることでそれらを解決したいと思い、様々な素材を検討しました。

 紙以外の素材を使ったストローと言えば、小麦やタピオカを使ったものも存在しますが、特に小麦などはアレルギーのリスクもありますし、樹脂や竹製の素材でも結局は多少プラスチックを使わざるを得ません。しかし、この米ストローであれば素材は米、コーンスターチ、水だけなので、上記の課題を解決できます。

 中国も主食はお米で、図らずも中国に長期滞在することになったことから生まれた商品でした。中国で開発をして日本で米ストローを販売するところからスタートしましたが、現在は福岡市に本社を置き、福岡市東区に自社工場を置いて、主に福岡や熊本のくず米を原料としながら製造から販売まで日本で行っています。「”エコだから” ではなく楽しいから使ってほしい」との思いがあり、また子供たちにとっては米ストローを手に取ることでSDGsを学ぶきっかけになったら嬉しいです。