キャリチャ

トップインタビュー:旅工房代表取締役会長兼社長の高山泰仁氏

持続的成長には上場が必要
旅行業界の「信頼」回復へ

-主力の海外旅行について、現在の取り組みや今後の方針を教えてください

高山 海外旅行は「方面別担当制」として、方面ごとにチームを作り、1つのチームに企画担当者、仕入れ担当者、予約を担当する「トラベル・コンシェルジュ」を置く製販一体の体制をとっている。各社員が担当する方面に特化しているため、お客様にはより付加価値の高い商品が提供できる。

 現在のトラベル・コンシェルジュの数は約200名。お客様の問い合わせを受けて、ウェブサイトに掲載している既存のパッケージ商品をもとに、ニーズをヒアリングしてツアーをアレンジしている。トラベル・コンシェルジュが「需要が高い」と感じたものは、同じチームの企画スタッフが即座に商品化し、そのまま販売し続けている。このため、ツアーの本数は日々増えており、例えば羽田発着のハワイツアーは、航空券の種類やホテルなどを多様化したなどもあり、2017年3月13日時点で8601件ある。

 旅工房が強い方面は、ハワイやカンクン、ニューカレドニア、タヒチなどのビーチデスティネーションと欧州。ホテルの部屋のカテゴリーが多いビーチデスティネーションは、トラベル・コンシェルジュの知識を活かしてお客様のニーズに沿った部屋の提案ができる。欧州は複数の都市に滞在する旅程の複雑なツアーや、1つの都市で複数のホテルに宿泊するツアーなどもアレンジできるのが強みだ。「安・近・短」のデスティネーションに課題があり、上場で調達した資金をシステムに投資し、ダイナミックパッケージなどを強化することで伸ばしていきたい。

 近年はOTAの存在感が高まっているが、彼らが提供しているのは航空券や客室などの旅行素材が中心。一方で従来型の旅行会社はパッケージツアーを企画・販売しているが、お客様のニーズに即座に対応することは難しい。我々は両者の真ん中で、「専門店のプロが提案する旅行」というコンセプトで、お客様を重視した提案をおこなう。将来的にはジェイティービー(JTB)やエイチ・アイ・エス(HIS)と並んで、お客様の選択肢に挙がるような旅行会社をめざしたい。


-仕入れの体制について教えてください

高山 宿泊施設については購入先にこだわりはなく、施設との直接交渉に加えて、他の旅行会社や現地のツアーオペレーターからも仕入れている。

 航空会社の機材が小型化し、ホテルも大幅なアロットを出さなくなるなか、我々はスケールメリットを狙うのではなく、顧客目線を重視した仕入れをおこなっている。例えば宿泊施設は、トリップアドバイザーのランキングの上位に選ばれるような人気の高いホテルなどを中心に仕入れて商品化している。旅行会社は素材を単品で提供するのではなく、あくまでも航空券や宿泊施設に食事や観光などを加えて、付加価値のある独自のツアーを企画することがミッションだ。そうしたツアーをスピード感を持って造成し、販売することで利益を出していく。

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