itt TOKYO2024

羽田発着枠、記者レク詳報【2】

  • 2013年10月3日

【質疑応答】
-今の考え方でいくと、残りの9枠はそもそも現状どうなっていて、新規参入として扱われる可能性があるのか。特にアメリカについての状況を教えて下さい

 まずアメリカにつきましては、残り9枠をもとにこれからも重要な国でありますのでしばらく粘り強く交渉を続けたいという風に思っております。現在アメリカにつきましては深夜早朝でアメリカ側4便、それから日本側4便飛んでおります。日本側の4便につきましてはNHが2便、JLが2便飛んでおります。

 従いまして、仮にこれが深夜早朝でおこなわれているわけですけれども、そのまま昼間に移るということであればですね、それはそのまま認めていくという形になろうかと思います。ただそこは交渉事ですので、結果につきましてはまだ現時点ではちょっと予断できないという形になろうかと思います。


-改めて今回この5と11という数字の傾斜配分になった決め方といいますか、消費者の方にこういうことがあったのでこういう数字になったんだよという説明をする場合には、どういったことがいえるのでしょうか

 私どもといたしましては、最初に数字ありきということで、例えば8対7が良いだとか6対5が良いだとかそういうその数字ありきで考えたというよりは、むしろ現在の航空業界の状況を振り返って考えてみてですね、やはり国内、国際ともですけれども、現実には2社がドミナントのキャリアであるという、そういう航空業界になっていると。

 それを前提にすればですね、その2社がですね、ある程度公平な競争基盤に立って健全な競争をやっていただくと。そういうことによってですね、初めて良質な航空サービスが提供が確保され、それがひいては利用者利便にもつながっていくと、こういう風に考えまして、いわば若干中長期的な視野に立って判断をさせていただいたということになろうかと思います。


-これはなにか計算式のような、フォーミュラみたいなものはあるんですか

 いえ、フォーミュラが特にあるわけではございませんでして、先ほど申しました通り、そういった観点から8月10日の時点におきまして、航空局といたしまして「JLの企業再生への対応について」という紙をまとめさせていただいておりまして、その中で新規路線につきましては公的支援によって競争環境が不適切に歪められていないかどうかを確認すると。

 そういった観点から特に極めて影響が多いものという風に認識しておりますので、そのために抑制的に判断するという考え方を示させていただいておりますので、それに基づいて判断をすると、新規にあたるところについてはそこは抑制的に判断をしたということでございます。


-JLとNHという観点で考えればそうなのかもしれないですが、JLはワンワールドという世界的なアライアンスに加盟している会社であって、ワンワールドの海外の航空会社さんに関しては何もお考えになっていないんですか

 そこはその、私どもとして一切考えていないということではなくてですね、それなりにそれぞれの航空会社が現状持っているようなネットワークであるとか、あるいはアライアンスの所属の状況とかというのはとりあえず私どもとしても確認させていただいているところでございます。

 ただ、翻って考えますと、アライアンスにつきましては基本的な私企業の契約で成り立つということでございまして、それはいわば加盟国(※ママ)がいろいろ変わったりするという、航空交渉とは関係なく変わったりするということもございますし、それから現状でいいますと、アライアンスによって所属航空会社の分布がかなり違うというところもございます。

 とりわけスターアライアンスにつきましてはわりとアジアの航空会社が加盟しているんですが、他のスカイチームとかワンワールドについてはアジアの航空会社の加盟数が少ないと。そういうこともございますので、完全に平等にするというのはそこは非常に難しいことかと思っております。

 そういった観点から翻ってまた考えまして、それぞれJLはワンワールドに属し、NHはスターアライアンスに属すということなんですけれども、それぞれ中核的企業としてやっているわけですから、その中核的企業がそれぞれ公平な競争基盤の上に立って健全な競争をやると。それを通じてですね、アライアンス間の競争も生きてくると、こういった考え方でございます。