第64回法律豆知識、旅行業における「契約は守られるべし」の法原則

契約は、一旦締結されると変更できない。これは、「契約は守られるべし」という、当然の法原則である。相手の同意無く一方的に変更できるのは、契約のなかで変更権が留保されているか、法令上許されている場合だけである。従って、旅行契約では、申込金を受理すると、契約を変更できなくなるのが原則となることを、まず認識して欲しい。ところが、旅行業者の中には、旅行は事情が変化するのだから変更できて当たり前、と決め込んでいる者が見受けられる。そこまで行かなくても、契約の変更を気楽に考えている者が多い。その結果、契約の変更を...