熊野古道SEN.RETREAT

インフルエンサーマッチングサービスから考えるSNS活用のヒント―SOCIALPORT 齋藤英一氏

インフルエンサーのキャスティングを支援し
インスタ活用の最適解へと導くサービスを提供

 観光産業、とりわけ宿泊ビジネスにとって極めて重要でありながら、必ずしも宿泊施設が得意ではないのがSNSマーティングではないだろうか。その不得手分野を補うサービスを提供するのがSOCIALPORTだ。代表取締役CEOの齋藤英一氏は、「宿泊施設にサービスの存在を知ってさえもらえば、稼働向上・収益向上に必ず役立ててもらえるはず」と自信を見せる、その内容とは。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

齋藤英一氏

-齋藤さんの自己紹介からお願いします。

齋藤英一氏(以下敬称略) これまでにスタートアップをいくつか手掛けてきまして、格好良く言えばシリアルアントレプレナーということになります。現在は観光プロモーションの領域に絞って活動しています。

-観光産業とのかかわりは、どのように始まったのですか。

齋藤  女子旅マーケティングなどを行う旅行系スタートアップ、バリーズに創業から関わったのがきっかけで、現在も同社の株主です。観光産業に関わりこの領域でのマーケティングビジネスの成長性を確信しました。というのもSNSの重要性が高まるなかで実際のプロモーションにあたって苦労している観光産業の企業や担当者が多いことを痛感したからです。

 SOCIALPORTは、新時代のプロモーション課題の解決策としてバリーズ内で事業開始しましたが、コロナの影響で2年間は厳しい状態が続きました。一方でコロナ禍からの回復期にはSNSプロモーションの重要性が一段と増すと思われ、そこで元々SOCIALPORT事業を担当していた私が事業を買い取りバリーズからスピンアウト。サービス名と同じ名称の会社を設立したのが昨年2021年6月です。ホテル、旅館など宿泊施設を対象にインフルエンサーを活用したSNSプロモーションを支援しています。

-SNSプロモーションといってもさまざまなSNSがありますが。

齋藤  中心に据えているのはインスタグラムです。旅行好きな20代~40代の女性にアンケート調査し「何を参考に宿泊施設を選びますか」と質問したところ1位がインスタグラムでした。以下、口コミサイト、ネット検索、OTAと続き、YouTubeやツイッター、フェイスブックは少数。インスタとの回答は7割以上を占め圧倒的でした。写真共有SNSであるインスタは、視覚的な刺激や出会いが重要な旅行、グルメの分野では消費者の意思決定を大きく左右する存在です。

旅行好きな20代~40代女性へのアンケート「何を参考に宿泊施設を選びますか」

-SOCIALPORTのサービス概要を説明してください。

齋藤  インフルエンサーと宿泊施設の間に立ち、インフルエンサーのキャスティングを助けるマッチング・プラットフォーム機能をクラウド上で提供しています。インフルエンサーはSOCIALPORTに会員登録し、宿泊施設はインフルエンサーを宿泊招待する情報をSOCIALPORTで発信します。招待に応じる会員が手を上げ、施設側の要望とマッチすれば招待が実現し、宿泊体験をSNS発信する流れです。つまりインフルエンサーを探し、選んで、宿泊招待するまでのキャスティング機能を、ワンストップで提供しています。

-マッチングの仕組みについて教えてください。

齋藤  インフルエンサーに対しては単なる宿泊招待だけでなく、宿泊プランの発売や新料理長就任によるメニュー更新等、プロモーションの目的を募集要項として明示できます。会員インフルエンサーの応募が多数の場合は宿泊施設側が招待者を選びます。選考時にはフォロワー数、年齢、居住地、職業、既婚・未婚の別、実績等のプロフィールを参照し、目的とするプロモーションに最適な方を選ぶことができます。

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