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ハワイの「今」を駐在員の視点から-進む規制撤廃、浮かび上がる新たな問題

コロナ禍により発生している問題

 このまま順調に規制解除が進んだ場合、日本との交流が回復する頃には以前と同じようなハワイ旅行を体験して頂けるようになると思います。しかしながら、コロナ禍により発生し、今後の観光業にも影響が出ると思われるニュースも見受けられます。

治安の悪化
 ホノルルでは警察官が300名以上不足しており、このままでは緊急要請に対応できない事態も起こりうる、という報道がありました。既に強盗、性的暴行、車上狙いなどの犯罪率は前年比で上昇しており、コロナ以前にこれら犯罪のターゲットとなっていた観光客が増えてくると、犯罪率は更に上昇するのではないかと心配しています。

 また、銃社会の米国ですので、ハワイでも銃撃事件は珍しくありませんが、先日はワイキキでも発生していました。すぐには解決しそうにない警察官不足の問題ですが、ワイキキの治安に影響が出ないことを願うばかりです。

物価の上昇
 日本でもガソリン代の高騰はニュースになっていますが、ハワイも例外ではなく、ガソリン代が2014年来の高値を更新したという報道がありました。現在の平均販売価格は1ガロンあたり4.38ドル、8年前の2014年との比較では倍増、昨年との比較でも1ドル値上げになっています。換算すると1リットルあたり132円なので、まだ日本よりは安価ですが、生活物資の殆どを米本土からの海運または空輸に依存するハワイでは、輸送費の上昇は光熱費から食料品まで生活全てに影響しています。

 加えて、コロナ禍で起こった人手不足による人件費上昇も価格に転嫁されていますので、ダブルパンチで物価に影響を与えています。 コロナに対する警戒も緩み、最近は外食する機会も増えましたが、値上げにより、ちょっとしたプレートランチでも20ドルほどしていますので、観光再開で久しぶりにハワイに来られるリピーターの方は驚かれるのではないかと思います。

例年は夏に向けて上昇するガソリン代。今年は既に高値ですが更に値上がりするのでしょうか?

 日本からの観光客の来訪再開にはもう少し時間を要しますが、その時には少しでも安心してお迎えできるようになることを望んでいます。

本稿は、トランスオービット ハワイ マネージャーの水上直弘氏より寄稿いただいています。
※2022年3月1日(現地時間)現在の情報です。

株式会社トランスオービット
米国本土・ハワイ・カナダ・オーストラリア・韓国に現地法人を有するランドオペレーター
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