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求人情報

地域に分け入るJAL社員たち ~静岡県編~

  • 2022年2月3日

魅力ある体験の充実へ 目指すは「ホノルルセンチュリーライド」とのコラボ
インフルエンサーチームを結成してプロモーションに注力


-地域が抱える課題や目標、それに対する取り組みについて教えてください。またその課題のなかで、JALからの出向者の方に期待することは何でしょうか。

 従前から行っている顧客満足度調査から、地域への来訪者の属性が東海エリアに偏っていることが分かっています。そのため、今後の他の都市圏へのPRを目的に、着任後すぐに地域の女性のインフルエンサーチーム「海の湖 HAMANAジェンヌ」を結成し、デジタルプロモーションに注力してきました。特にYouTubeによる動画配信として「ジェンヌちゃんねる」を開設し、彼女達が実際にコンテンツを体験する模様を配信することで、視聴者の旅マエの来訪意識の醸成を図っています。来訪者の観光情報入手の多様化を対応するため、今後も同様に当財団職員だけでなく、地域貢献を志としている「地域の人材リソース」と協働しながら情報発信に傾注していくつもりです。

浜名湖の中央に立つ「海の湖 HAMANAジェンヌ」の皆さん

 そういったなかで、全国そして世界各国とのつながりを持つJALへの期待値は高く、出向者の方の知見やシナジーが望める事業者とのマッチングに期待しているところです。

-今後の需要回復も見据えて、コロナ後はどのようなターゲットにどのような商品・素材を紹介していきたいですか。

 インバウンドへの期待もさることながら、目下注力しているのがワーケーションです。国が奨める「新たな旅のスタイル」でもあるワーケーションに対して、当地域として「ウエルネスワーケーション」の展開を始めたばかりです。この取り組みは、当財団と「予防・健幸都市」を目指す浜松市のウエルネス推進協議会、地域医療を支える聖隷福祉事業団保険事業部、そして宿泊施設のKAReN HaMaNaKo かんざんじ荘が連携したサービスです。ターゲットは健康経営優良法人の認定企業で、働く従業員のプレゼンティズム対策として、ウエルネスワーケーションのプログラムを一定期間受けていただき、心も身体も健康になって企業に戻ってもらうものです。

 新型コロナウィルス感染拡大によって観光のニーズが大きく変化しました。当地域はマイクロツーリズムとしての教育旅行の受け入れも大きく伸長しています。今後もマーケットのニーズを早期に捉え、地域の企業と連携し早期に対応していきたいと考えています。

-観光事業者や他の自治体と連携して取り組みたいことがあれば教えてください。

 浜名湖観光圏は全国13地域ある観光圏の1つです。観光圏は国が観光立国を目指すうえで広域周遊できる魅力ある地域として認定するものです。そのなかでも湖(汽水湖)を観光資源としてブランディングしている地域は他にありません。水の恵みから生まれる「食」や「アクティビティ」「体験商品」などオリジナリティ溢れる魅力が浜名湖にはあります。また、天竜エリアを代表する山々と天竜川、そして太平洋の海。浜松駅前の街中を含め「国土縮図化型」の地として、観光振興するうえでも多くの地域関係者が存在しています。

 これまでも当財団を窓口として、多くの企業や団体と連携してきました。遠州弁には「やらまいか(とにかくやってみよう)」という非常にポジティブな言葉があります。今後も当地域をプラットフォームとして実証事業をしたいベンチャー企業や相互誘客したい地域などあったら是非お声がけください。