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「旅行者が来なくても、売上を立てられる事業が必要」食品EC販売で宿泊施設や飲食店を元気に-TASTE LOCAL篠原諒氏

  • 2021年10月8日

Relux創業者が発想から10日で立ち上げ
メルアドひとつでEC販売が可能に

 TASTE LOCALは、「地域のごちそうを、食卓で。」をコンセプトに全国の飲食店や宿泊施設が提供する食品を販売するECサイトとして昨年の4月にリリースされた。立ち上げたのは宿泊予約サイト「Relux(リラックス)」の創業者で社長を務めた篠塚孝哉氏。巣ごもりが続くコロナ禍で販売を伸ばし、同時に旅行の自粛で苦境に陥る地域の宿泊施設や飲食店を側面支援している。これまでの事業展開と今後の計画について、事業責任者の篠原諒氏に話を聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

TASTE LOCAL事業責任者の篠原諒氏
-まず、TASTE LOCALのサービス概要と立ち上げの背景を教えて下さい。

篠原諒氏(以下敬称略) TASTE LOCALは、全国の宿泊施設や飲食店が提供している食品を自宅で楽しめるEC販売サービスで、2020年4月にリリースしました。コロナ禍のなか、発想から10日でサービスを開始しました。

 立ち上げたのは、2013年にロコパートナーズで宿泊施設の予約サイト「Relux(リラックス)」を創業した篠塚孝哉です。篠塚は、2020年3月にロコパートナーズの社長を退任しました。意図せず同じタイミングで、世界中でコロナ感染が拡大し始め、旅行業や宿泊業も打撃を受け始めていた頃でした。そして、これまでお世話になった旅館やホテルに退任の連絡をしているなかで、全国の旅館・ホテルがコロナで深刻な状況になっていることを知り、なにか力になれることはないかと考えました。

 そんな中、リラックスでも代表的な宿だった伊豆の「浜の湯」が名物料理「金目鯛姿煮」を通販されていることを知り、まずは、自分の知り合いに配ることを提案したところから、「これはECでできる」と思い至りました。「お世話になった宿泊施設の力になりたい」と、すぐにこのサービスの立ち上げを決めました。

 有志のボランティアを中心に、共同で事業を開始しました。篠塚自身も退任直後で比較的自由な時間があり、私たちもコロナ禍でリモートワーク中心で、本職の仕事をしながら自由な時間を使えることができたため、早期リリースが可能になったと思います。

-どのような仕組みでサービスを始められたのですか。
全国各地の高級宿や、名店のごちそうをのべ600商品以上掲載(8月末時点)

篠原 スタート時は、既存の「ストアーズ」というソリューションを活用していました。その後、3、4ヶ月経って、独自システムを立ち上げ、クーポンなどTASTE LOCAL独自の機能を追加。また、注文を販売元に振り分けるオペレーションを自動化できるように拡張していきました。

-仕入れ先はどのように開拓されていますか。

篠原 立ち上げ時は、それまでお付き合いのあった宿泊施設から始めましたが、現在はバイヤーが地域で話題となっている商品を選び、直接事業者に営業をかけています。また、さまざまなメディアに取り上げて頂いてからは、引き合いも増えました。

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