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【上海現地レポート】ピークシーズンのロックダウン、北京ユニバーサル開業で上海ディズニーに影響か

ディズニーチケットが再び値上がり

 ユニバーサルスタジオがオープンする前に、ディズニーは5年目アニバーサリーに続く3回目の価格調整を発表し、2022年1月9日以降、すべてのチケットが39〜104元(約700~1800円)上昇します。2016年の開園以来黒字を維持してきましたが、コロナの影響により2020年は初年度の売上水準に戻りました。今回の値上げは利益の減少と運営費の高騰が関係しているのではないかと推察されています。

 上海ディズニーランドは、2017年以降年間減価償却費が4年連続で20億を超えており、パークの維持費に大きな負担をかけています。また、ユニバーサルスタジオ開業に伴い来園者数の減少が見込まれるため、客単価を上げる必要が出てきたのです。なお、他国のディズニーランドの最低運賃はすべて500元(約8000円)を超えており、上海ディズニー(435元~、約6000円)は依然として世界で最も安いディズニーパークです。

建設中の新しいエリア-ズートピア

上海空港は巨額の損失を被りました

 南京のコロナ流行が解消されてから数日後、上海浦東空港で新たな感染が発生しました。2020年冬以降、上海浦東空港の貨物エリアで4回スタッフの感染が報告されています。2021年8月21日現在、合計13人が陽性と診断されており、その全員が国際貨物ステーションの関連スタッフです。上海当局は、エピデミックの予防と管理において優れた経験を持っており、南京のようにエピデミックがさらに広がることは基本的にありませんが、スタッフの感染だけでも上海空港や全国の航空業界に悪影響を及ぼします。

 国際線の減少と国際旅客輸送の停滞は、国際旅客輸送に大きく依存している上海浦東空港に大きな影響を与えました。収益となりうる国際線の離着陸料と国際旅客サービス料が大幅に削減され、さらに上海浦東空港で最も収益性の高い免税店の賃貸料も大幅に減少しています。また、海南の離島免税、ECサイト、輸入関税の継続的な引き下げなどの複数の要因の影響を受け、以前のようには再起不能と推察されています。以前の収益レベルに戻すにはコロナを完全に抑え、国際線が完全に再開するのを待つしかないのでしょうか。

深夜にも検疫隔離が行われている浦東空港エリア