TASAキャンペーン

20代社員が振り返る今週のニュース ー 今は稼ぐ時? 育てる時?

  • 2021年8月5日

 ここ最近、私も住む東京では毎日コロナ感染者数の数に関する話題がニュースで流れます。「1日4,000人の感染者が!」「緊急事態宣言の延長!」など色々と衝撃的な話が出ていますが、一方、これだけ感染者が増えても人口100万人あたりの感染者数がイギリスの1/4以下、アメリカやフランスなどと比べても全然低い数字です。そもそも検査数がどんなものなのか、無症状者をどう捉えているのかなどなどの前提条件で、日々やたらと見せられる新規感染者数の数字がどういった意味を持つのか変わるでしょう。しかし現実には知事会が帰省の原則中止を提言するなど、観光産業にはまたも向かい風が吹いています。せめて旅行の再開に重要なのは新規感染者数なのか、重傷者数なのか、はたまた病床の空き数なのか……このくらいははっきりして欲しいところです。

 色々と話してきましたこのコーナーは(一応)今週の記事振り返りコーナーです。決して私が思ったことを好き勝手書くコーナーではありませんので、本題に入りましょう。会計士の視点シリーズ第2弾が、今週は圧倒的1位です。今回分析しているのはANAホールディングス。観光産業従事者としては興味深いと思います。

 ここで1つ、私が勝手に多くの読者の方々の代弁をしましょう。「難しい」「有価証券報告書ってなんだよ」「キャッシュフローとかよくわからん」そして、1ページ目で読むのを止めた……。実際、ページ別のデータで見るとこの記事は顕著に1ページ目を読まれてから2ページ目に行かなかった方が多いんですね。約75%の方が2ページ目を読まれていません。会員限定記事ということも大きく影響しているのでしょうが、それにしても顕著です。かくいう私も、この情報量の多さと単語単語の難しさに一瞬「うっ…」となった人間。簿記2級くらいは取る程度に学生時代会計を勉強したんですけどね、私……

 しかし、これを読まないのはもったいない! 自社の記事をこういうのもあれですが、一度は是非通しで読んでいただきたい。やはりプロの視点で解説されると全然違ったものが見えます。実際、2ページ目を読まれた方はほとんど3ページ目も読まれています。解れば面白いということが如実な記事です。「連結貸借対照表」とか「損益計算書注記」とか「繰延税金資産」とか「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」とか書かれると嫌になるという方も多いと思いますが、よくよく言えば難しいことは書かれていませんし、慣れるという意味でも是非2ページ目以降に手を伸ばしてみてください。

 あと、親切にも3ページ目の最後に実はザクッと全体をまとめてくださってるので、どうしても読みたくない方は3ページ目の最後だけ読むっていう手もありますよ。あと何気に一番大事なのは1ページ目ですね。自分たちが前提と思っている条件が本当にそうなのか確かめる。やった方がいいのは当たり前なのに、ついついサボってしまうところです。これはどんなことにも共通する大事なことですよね。

 HOTERES EXPO 2021のパネルディスカッションも人気でしたね。コロナに対する指標の話や、政治に関するあれこれの部分は非常に賛同するものが多かったのですが、そこは割愛します。

 私が興味深かったのは、この記事にコメントされている方の提起です。記事タイトルにもなっているように、パネルディスカッションの中で「今どう稼ぐかが大事」ということが書かれていますが、おそらくそれに対して今は「社員のレベルを上げること」が必要と書かれている方がいらっしゃいます。これに対してついているいいねの数を見ても、賛同されている方が多そうです。私としては蝙蝠のように「どっちも大事だよね」と言って終わるのもありなのですが、それでは面白くないのでちょっと自分なりにもう少し書いてみます。

 まず、コメントにかかれている社員レベルを上げることというのはもちろん大事です。必須といってもいいでしょう。今というよりは、これから永劫企業は社員のレベルを上げ続ける必要があると思います。なんせ、昔に比べて人1人ができることが多すぎます。デジタルマーケティングを使って1人でマーケティングを行いつつ分析して営業に繋げたり、コーディングをほとんど知らなくてもノーコードツールやRPAの組み合わせで社内システムを組んだり、チャット機能を使って1度に複数人の問い合わせにリアルタイムで対応したりと、人間1人ができることが増えすぎました。それはもちろんいいことですけど、それに対応するためには教育が必須です。何もしなくても勝手に自分で勉強してくれる人ばかりなら社内教育も不要でしょうが、まあ残念ながらそんな会社はそうそうないでしょう。

 そして、競合他社が教育に投資するなら自社もしなければ競争で負ける確率はあがるでしょう。教育された社員の方を他所から引き抜きまくるという手もありますが、引き抜いた社員のレベルが停滞していればいずれ追い抜かれます。ならば、今本業があまり動かない間に社員のレベルを上げようよというのは一理あります。幸いにも、今は自治体や政府が社員教育のための補助金を出してくれたりしますしね。社員への投資を補助してもらえるのはありがたい話です。

 さて、じゃあ全面的に今は人材への投資優先にしよう! というかというとまた少し違います。だって企業は、生き残るためにキャッシュが常に必要ですから。当たり前の話で、企業だからってお金が無限にあるわけじゃありません。手元にキャッシュがないと、スタッフに賃金も払えないし、営業するのに必要な諸々を仕入れることもできません。キャッシュを手に入れるには商売で儲けるか、誰かに投資してもらうか、借金をするか。今の観光産業にいい条件で投資してくれる人もお金を貸してくれる人もなかなか難しそうです。そうなると、社員へ投資するよりもまずキャッシュを稼ごうよという話になるのが当然でしょう。

 特に、このコロナ禍がいつまでどんな風に続くのかもわからない今はなおさらですよね。結局、いつどっちにどのくらいの比重でいくのかを決めるのが経営ということなんでしょう。私のような立場からしたら、会社のコストで勉強させてもらえたほうがいいですけど、それで会社が倒産したら元も子もないですしね。うだうだ書いた挙げ句、結局は「会社による」といったところでしょうか。所詮20代社員がその日その日で書いていることなので、一家言ある方は是非コメントください。