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カナダ、進む季節平準化、ショルダーシーズンの需要も増加-RVC2019(1)

  • 2019年6月18日

日本人旅行者減も市場トレンドに変化
旅行会社とメディアとのコラボ強化

エア・カナダ、就航1年のモントリオール線は最重要路線
関西/バンクーバー線はデイリー化、通年化も視野に

ACの中村正彦氏(左)とワイス貴代氏

 エア・カナダ(AC)の成田/モントリオール線が18年6月に就航してほぼ一年が経つ。日本地区旅客営業本部長の中村正彦氏は、日本地区としては最重要路線と位置づけたうえで、「東部カナダでは羽田/トロント線の知名度が高いが、経由便の豊富さもアピールしつつ、モントリオール線の訴求を高めていきたい」と今後の抱負を述べた。同路線は、カナダからのインバウンドに加えて、ベトナムなどアジアから成田経由の需要も高いという。また、モントリオールはAIなど最先端産業が盛んなことから、ビジネス需要もあるようだ。

 そのうえで、課題として秋に偏っている需要の平準化を挙げ、ゲベック観光局が日本事務所を再開したことから、「FAMトリップなどで協力しながら、ケベック観光の訴求を上げていきたい」と意欲を示した。

 また、今年6月からエアカナダ・ルージュからACでの運航に切り替わった関西/バンクーバー線について、旅行会社による就航記念パッケージなどの販売によって「6月はいい滑り出しになった」と説明。一方で、業務渡航需要が高くない路線のため「プレミアムエコノミー以上の販売に課題がある」と明かした。

 2020年夏に予定されている羽田空港の発着枠拡大については、日本・韓国・南太平洋地区統括支社長兼アジア太平洋地区プレミアムレベニュー本部長のワイス貴代氏が言及。「現在の日本/カナダの需要を考えると、ACとしてはネットワークの拡大よりも羽田/トロント線をしっかり埋めていくことが大事。また、将来の関空線のデイリー化および通年化に向けて力を入れていく」と説明した。

 このほか、ワイス氏はトリップアドバイザーのビジネスクラスに対する口コミ評価でACが北米キャリアでナンバーワンになったことについて触れ、「プロできなく、一般の旅行者からの意見なので意味がある」と評価した。なお、ACは2018年度スカイトラックス社ワールド・エアライン・アワードにおいて、2年連続となる「北米ベストエアライン賞」を受賞している。