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スカイチーム、空港などサービス拡充続く、アンシラリー相互販売も

  • 2018年7月12日

セミナーの様子 スカイチームは7月12日、プロダクトセミナーとワークショップを開催した。セミナーでは、スカイチームの最新情報が紹介されたほか、加盟航空会社14社のプロダクトおよびサービス、各ハブ空港の最新状況が説明された。

 スカイチームでは世界のハブ空港で「スカイチーム・ラウンジ」の設置を進めており、昨年11月には新たにバンクーバーに北米初となるラウンジをオープン。これにより、世界7空港で展開することになった。また、2018年中にはチリのサンチャゴ空港のほか、新たにオープンするイスタンブール空港にも設置される予定になっている。

 また、アライアンス間の最新サービス「スカイリンク・デジタル・スパイン」についても説明。これは、加盟航空会社間でアンシラリーサービス(付帯サービス)販売のシームレス化を実現するもの。加盟航空会社間で乗り継ぐ予定の旅客が、乗り継ぐ前の航空会社サイトで、乗り継ぎ後のフライトについてもシートマップでの座席指定などを実行できるようになる。まず、今年7月中旬からアエロメヒコ航空(AM)とデルタ航空(DL)間でサービスを開始し、順次拡大していく。

ワークショップの様子。約200名の旅行会社やメディアが参加

 さらに加盟航空会社間の乗り継ぎサービスでは、悪天候などにより運航ダイヤが乱れて旅程の変更が必要になった場合、空港で航空券の再手配が可能となった。現在は欧州、中東、アフリカ、アジア、ラテンアメリカ21ヶ国43空港で利用可能。2018年末にはアメリカとカナダの空港でも開始される。

 このほか、スカイチームの特徴のひとつである世界一周運賃の変更点も説明。ファーストクラス運賃が廃止され、基本運賃はビジネスクラスとエコノミークラスのみになり、エコノミーからプレミアムエコノミー、ビジネスからファーストへのアップグレードはオプション設定として加算運賃を払う仕組みに変えた。また、RTW1/2/3運賃については、途中降機回数が最低3回から2回に緩和。1就航地でのミニマムステイ5日間の規定と合わせれば、ビジネスでも有効に活用できるとアピールした。

世界で最も多くの航空会社に乗った人としてギネス記録をもつ航空写真家のチャーリィ古庄氏のトークショーも盛況に開催された

 各航空会社によるプレゼンテーションでは、それぞれのハブ空港の最新状況が紹介された。ロサンゼルス空港では現在、18億6000万米ドルの大規模リニューアルがおこなわれているほか、メキシコシティーでは2020年に滑走路6本の新空港がオープンする予定。モスクワ・シェレメーチエヴォ空港ではターミナルBが開業し、2019年中にはターミナルCもオープンする。ローマ・フィウミチーノ空港では日本・非シェンゲン国路線専用のピアEがオープンし、国内線・シェンゲン国路線専用のピアAも2020年に完成する見込みだ。

 また、広州白雲国際空港では第2ターミナルがオープンし、中国南方航空(CZ)が移転。2020年には高速鉄道駅が完成し、深セン・香港へのアクセスが改善される。仁川国際空港では今年1月18日に第2ターミナルが開業し、スカイチームの大韓航空(KE)、DL、エールフランス航空(AF)、KLMオランダ航空(KL)が利用している。