スカンジナビア航空、羽田線への移管に意欲-A350早期導入も

  • 2017年2月26日

(左から)ニルソン氏、ナッセン氏、オロングレン氏 スカンジナビア航空(SK)は2月23日、成田/コペンハーゲン線の北極ルート就航60周年を記念してプレスカンファレンスを開催した。来日したアジア太平洋地区総支配人のレイフ・ニルソン氏は、2020年の東京五輪までに開設をめざす羽田線について、「(デイリー運航中の)成田線から移す形で就航したい」との考えを明らかにした。

 ニルソン氏は「羽田は20年までに国際線発着枠の増枠が検討されているので、そのタイミングで獲得したい」と説明。羽田に国際線を就航させる場合には成田線を残す「成田縛り」の問題については、関係機関との調整で解決したい考えだ。

 「成田縛り」についてはルフトハンザ・ドイツ航空(LH)が今年1月に、現在運休中の成田/フランクフルト線を17年夏ダイヤ期間中も運休することを発表。現在は羽田/フランクフルト、ミュンヘン線のみ運航をおこなっている。

SKが成田線で使用しているA340型機 また、ともに来日したSK規制関連業務役員のハンス・オロングレン氏が、同社が19年から受領し、長距離路線に順次導入する予定のエアバスA350XWB型機について言及。現在はA340-330型機を使用している成田線については「東京五輪を目標に、機材が揃い次第、最優先に導入したい」との考えを示した。

 なお、SKによると、現在の成田/コペンハーゲン線はレジャーでの利用者が多く、日本発とコペンハーゲン発の需要の比率は半分ずつ。詳細な数値は明らかにしなかったが「搭乗率はかなり高く、予約状況も常に好調」という。

▽17年はデジタル分野を強化、60周年記念セールも

 そのほか、プレスカンファレンスではグローバルセールス&レベニューマネジメント担当副社長のアンネリー・ナッセン氏がプレゼンテーションを実施。今年は機内WiFiサービスの通信速度の向上など、デジタル分野のサービスを強化する方針を説明したほか、北極ルートの開設60周年を記念し、特別セールとソーシャルメディアによる投稿キャンペーンを実施することも発表した。

 特別セールでは3月3日まで、成田/コペンハーゲン線および以遠のストックホルム、オスロ、ベルゲン、ヘルシンキ、スタバンゲル線について、エコノミークラスを7万円から、プレミアムエコノミークラスを11万5000円から、ビジネスクラスを26万5000円から提供する。料金には燃油サーチャージを含む。旅行期間は4月1日から来年の2月28日までで、6月2日から9月30日までは除く。

 投稿キャンペーンは2月23日から3月9日まで実施。期間中にFacebookなどのソーシャルメディアに「あなたの想像する未来のエアライン」をテーマに、未来のエアラインにあればいいと思うサービスなどを、ハッシュタグ「♯SASPIONEER」を付けて投稿した人のなかから抽選で1名に、成田/コペンハーゲン、ストックホルム、オスロ線のいずれかの往復航空券を贈呈する。