トレニタリア、日本市場のシェア拡大へ-新高速列車も

  • 2015年6月18日

(左から)トレニタリアGSA担当のルイス・マルティネス氏、ENIT日本・アジア・オセアニア支局長のリッカルド・ストラーノ氏、日本旅行業協会(JATA)海外旅行推進部調査役の保坂明彦氏  トレニタリア(イタリア鉄道)のオフィシャル・エージェントを務めるウェスタン・アソシエイツはこのほど、旅行会社を対象にしたランチョンセミナーを開催した。合わせて来日したトレニタリアGSA担当のルイス・マルティネス氏は「日本は他国と比べて新幹線など鉄道が発達しており、鉄道文化を理解している国」であることから、日本市場は重要な位置づけにあると改めて強調した。

 同氏によると、日本は海外からの旅行者のうち12%を占めており、今後このシェアを20%まで拡大してい考え。現在メインのグループに加え、FIT需要の取り組みも強化していきたいとした。今後は高速鉄道のさらなる認知向上をめざすとともに、国際線の利用を呼びかけていく。また、旅行会社に対する取り組みも引き続きおこなっていきたい考え。ツーリズムEXPOジャパン2015に出展するほか、来年は東京に加え、大阪でもセミナーを開催したい予定だ。

トレニタリアGSA担当のルイス・マルティネス氏  トレニタリアはイタリア国内で、南北主要都市を1日87本で結ぶ「フレッチャロッサ」、ローマを中心に北、東北、南イタリアを86本運行する「フレッチャアルジェント」、トリノ、ミラノから東北地方とイタリア半島両脇の海岸沿い、アドリア海沿岸を1日86本で走る「フレッチャブランカ」の3種類の高速列車を運行。国際線はイタリア/フランス間、スイス間を結んでいる。

 セミナーでは6月14日に運行を開始したフレッチャロッサの新しい1000系車両を紹介。8両編成で座席数は457席。最高時速400キロメートルで、ローマ/ミラノ間をそれまでの2時間55分から2時間30分に短縮したという。6月14日から10月30日までは、一部の期間を除き、上下合わせて1日8便で運行。運行区間はナポリ/トリノ間で、ローマ発トリノ着やトリノ発ローマ着、ミラノ発ナポリ着も用意。一部の列車ではミラノEXPO専用の駅に停車する。

 また、セミナーではイタリア政府観光局(ENIT)日本・アジア・オセアニア支局長のリッカルド・ストラーノ氏が登壇。旅行会社に対し、自然やスポーツ、歴史、アグリツーリズムなどの新しいプロダクトをアピールしてきたいと語り、「交通ネットワークが改善されたことで、もっとローカルな都市の新しいパッケージが作れるようになるのでは」とアピールした。