【1社追加・再送】入社式で社長訓示、「変化へ挑戦」呼びかけ、「基本」強調も

  • 2014年4月2日

▽トップツアー:84名入社
代表取締役社長 坂巻伸昭氏

 日本経済はアベノミクスや東京オリンピックの開催決定など未来に向けて明るい話題や流れもあるが、消費増税、国際関係など課題も多い。また、ITの進歩で世の中の仕組みが大きく変わり、インターネットを介してのビジネススタイルが日常化している。こうした中で旅行業としてどう活路を見出していくか。当社は付加価値、独自性の高いサービス、商品を創り出し、提案していかなくてはならない。

 新入社員の皆さんは、今日から時間の使い方が変わる。自分の時間を使って仕事をし、会社はそれに対価を払う。限られた時間の中で、これまでは周囲が何かをしてくれたが、これからは自分に何ができるか、職場の先輩、お客様、お取引先など常に相手の目線に立って考えることを忘れないでほしい。

 そして、社会人としてそれぞれが目標を持って行動すること。1年目だからという甘えは許されない。職場で先輩、上司の話をよく聞き、1年目の自分として何ができるのかを考えてほしい。

 長い会社人生、色々な厳しい場面に出くわすだろう。それにただ逆らってもだめ、逃げてもだめ。ただ、どんな時でもきちんとした目標を持っていれば道は開ける。恐れず立ち向かっていくこと、それが壁を乗り越え、成功につながる。5年後、10年後の皆さんに帰ってくる。

 最後に、心身の健康に努め、家族や友人を大事にしてほしい。そして最高のコンディションで仕事に取り組み、若いパワーをトップツアーに注ぎ込んでほしい。一緒にこれからのトップツアーを創っていこう。


日本旅行:95名入社
代表取締役社長 丸尾和明氏

 同業他社との厳しい競争、人口減少、ニーズの多様化、個性化、インターネット社会の進展、産業構造などの変化などの中で、従来のビジネスの仕方で事業を展開するだけでは企業としての生き残りが困難な状況にある。

 当社は、市場の構造変化を正確に捉えて的確かつ迅速に対応すべく、ビジネスモデルの転換を最重要の柱に据えた中期経営計画「ACTIVE 2016」を策定し、市場から選択いただける企業グループをめざして歩みを進めている。

 皆さんはこうした変革期に入社されたわけだが、むしろチャンスと捉え、既成概念にとらわれない柔軟な発想と行動力、若い感性で将来を切り拓く中心的な存在になってほしい。

 社会人、企業人の先輩として皆さんに心がけてほしいことは3点。1つ目は基本を大切にすること。社会人としての基本は「挨拶」であり、挨拶はコミュニケーションの第一歩。また、仕事の基本もしっかり身につけてほしい。基本、ルールを忠実に守り、繰り返し訓練して自らのものとして、初めて変化にも的確に対応できるようになる。

 次に、失敗を恐れず新しいことに挑戦していくこと。特に若い世代での失敗経験は後に貴重な財産となる。失敗を糧にできるかどうかで次の取り組みが変わる。一時的な痛みを伴うかもしれないが、叱責されることは一歩前に踏み出した結果、新たな課題が見つかることであり、成長の近道と理解してほしい。

 最後に、努力は必ず報われること。「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない」という王貞治さんの言葉がある。地道な努力を続ければ必ず何かの成果を得られるはずだ。仕事の本質を理解するには「石の上にも三年」の諺もある。努力を惜しまず、諦めずに仕事に邁進してほしい。

 社会人とアルバイトで大きく違うのは「責任」だ。お客様に対する責任、会社に対する責任、社会に対する責任でもある。そのことをしっかり理解してほしい。皆さんの力を含め、全社員が力を結集し、感動と満足を創出する企業グループに向けて前進していこう。


阪急交通社:62名入社
代表取締役社長 松田誠司氏

旅行業界を取り巻く環境は、中国や韓国との外交問題、円安による旅行代金への割高感、国内旅行が対象となる消費税増税により厳しい状況にある。しかし、そうした逆風を受けながらも、旅行業は今後まだまだ伸びしろのある成長産業と考えている。

 昨今、お客様の嗜好は多様化しているが、そうした変化にお応えし、それを一歩先んじた提案としてお客様目線で喜ばれる商品をつくり続ける限り、旅行業は必ず成長する。お客様の嗜好の多様化は我々にとってのチャンスでもある。

 私自身も日々心がけていることを3つお伝えする。1つは汗をかいて働くことを好きになってほしい。頭で考えるだけでなく、まず一歩を踏み出し行動することを心がければ、よくものが見えてくる。2つ目は、現状に安住することなく常に変化を求めてほしい。今以上に良い商品は必ずある。それを追求し続ける限り成長する。

 3つ目は、年月が経つと会社の常識やルールにとらわれてお客様の嗜好から離れがちだが、頭の中に「新たなことを聞く力」、つまり白紙の部分がどれだけあるかを常に意識してほしい。それがお客様目線でものを考え、お客様から支持される旅行づくりにつながる。