ロングステイ財団、国内強化、将来的に訪日も

  • 2013年10月17日

ロングステイ財団理事兼事務局長の弓野克彦氏  ロングステイ財団は10月16日、メディア発表会を開催し、国内ロングステイに力を入れていきたい考えを示した。ロングステイ財団理事兼事務局長の弓野克彦氏は、海外ロングステイは引き続きアクティブシニア需要の取り組み、若年層の新規開拓、新しいロングステイ地域の発掘など活動を継続。加えて、2010年から取り組みを開始した、1週間以上滞在する国内ロングステイについて「今後積極的に展開していきたい」と述べた。

 弓野氏によると、近年、国内旅行のロングステイへの気運が高まっており、旅行会社による国内長期滞在型商品など、旅行商品の見直しもはじまっているという。こうしたなか、ロングステイ財団では、国内長期滞在施設の調査や新規需要の喚起、国内ロングステイの普及、啓発活動のさらなる推進、地方自治体や関連団体との連携による新市場の開拓などを展開していく考えだ。

 さらに、弓野氏は、将来的にインバウンドのロングステイについても本格的に展開していきたい考えを示した。インバウンドのロングステイは長期滞在ビザの緩和とインフラ環境の整備が重要であるとし、関連団体と協力しながら進めていきたいという。ただし、弓野氏は「まずは国内ロングステイの設備が整うことが先」と説明。国内ロングステイが整い次第、東南アジアからのインバウンドを主なターゲットに取り組みを本格化し、国内ロングステイと合わせて、国内観光の発展と日本の国際化に寄与していきたいと語った。

 ロングステイ財団理事長の竹内征司氏  また、発表会では2013年ロングステイ調査統計の分析も発表。ロングステイ財団理事長の竹内征司氏は、財団が主催または講演したイベントやセミナー参加者に対するアンケートについて「今年(のロングステイ先)は東南アジアが優勢だが、20年前はハワイやヨーロッパが優勢だった」と説明。ロングステイ財団の活動が功を奏し、ロングステイに興味がある人が増えてきたことで変化が生まれてきたのではと喜びを示した。

 ただし、竹内氏は不特定多数へのインターネット調査では20年前と変わらずハワイやヨーロッパが人気があるという結果がでているといい、今後ロングステイフェアなどで引き続きアピールに努めていきたいとした。同財団は11月2日にロングステイフェアを開催する予定。110の企業や団体が参加するという。