和平飯店がフェアモントとしてリニューアル−上海万博後の予約好調

  • 2010年9月14日
 上海の老舗ホテルとして知られた和平飯店が7月29日、フェアモント・ピース・ホテルとしてリニューアルオープンした。このほどフェアモント・ラッフルズ・ホテルズ・インターナショナルのセールスミッションで来日したゼネラルマネージャーのカマル・ナーマニ氏は、「1年半前から予約を開始したが、多くの反響があり好調。10月の上海万博後の予約数にも満足している」と手ごたえを語った。

 同氏によると、「万博終了後も上海市が観光や経済のイニシアチブを取っているため、マーケット全体が楽観的」といい、上海市内のホテル自体の稼働率も65%から70%となるとの予想を示した。日本市場については今回のセールスミッションを通じ、旅行会社や重要顧客などに改装をアピールすることで、認知向上をねらうという。

 改装はインフラ環境などの刷新だけでなく、1930年代の雰囲気を取り戻すために研究や調査を重ね、3年間にわたり実施。全270室のうちスイートルームが28室で、かつてのオーナーが住んでいたというサスーンスイートや、中国、スペイン、ドイツ、イタリアなどをテーマとしたナイン・ネーション・スイートを用意した。また、上海の古き良き時代を再現したジャズ・バーや高級広東料理などのレストランが復活したほか、新たにフェアモントホテルのシグネチャースパ、「ウィローストリーム」を新設した。


▽業界向け会員プログラムの会員数増加、日本人関係者も参加促進へ

 フェアモント・ラッフルズ・ホテルズ・インターナショナル日本・韓国地区統括本部長の井上忠浩氏によると、昨年から開始した旅行業界向け会員プログラム「フェイマス」の会員数が増加しているという。これはオンライン学習をすると「フェイマスエージェント」として認定され、フェアモント、ラッフルズ、スイスホテルの3ブランドが優待宿泊料金での利用できるほか、ホテルの最新情報などが受け取れるというもの。

 現在認定されている割合はアメリカが80%、欧州が10%、アジア大洋州が10%だが、井上氏は将来的にこの比率をアメリカ50%、欧州25%、アジア大洋州25%とし、そのうち日本の比率を5%から7%にしたい考えで、日本の業界関係者のさらなる参加を促すという。