トップツアー、第2四半期は赤字縮小、経費圧縮など−海外取扱額は15.7%増

  • 2010年8月31日
 トップツアーの2010年12月期中間期(2010年1月1日〜6月30日)の取扱額は、前年比1.0%増の533億2900万円となった。営業収益は3.7%減の70億9600万円。営業損益は2億8500万円の赤字(前年、以下同:10億7700万円の赤字)、経常損益は2億9900万円の赤字(9億6400万円の赤字)、純損益は3億4200万円の赤字(11億2900万円の赤字)となり、いずれも赤字幅が縮小した。取扱額は微増に留まったものの、営業費や一般管理費の圧縮などが奏功したという。

 海外旅行では、取扱額が15.7%増の133億5200万円、営業収益が2.4%増の15億6900万円と増加。いずれも2008年の水準には達していないものの、新型インフルエンザの影響に対する反動から、団体旅行が一般団体を中心に好調に推移したほか、個人旅行も業務渡航需要が4月以降に回復し、全体としてプラス成長した。

 また、国内旅行は取扱額が2.6%減の373億500万円、営業収益が4.5%減の50億8900万円と前年割れ。団体旅行は、前年に新型インフルエンザの影響で教育旅行を中心に海外からのシフトがあったため微減。個人旅行も、インターネット販売で新システムの開発が遅れたことで企画商品の販売が不振となったほか、JR券や国内航空券もサプライヤーの直販化やコミッションカットによって前年を下回った。

 一方、国際旅行では、取扱額が10.3%増の18億8300万円となり、2008年の18億5100万円も上回った。また、営業収益は0.9%減の3億2400万円で、2008年比でも500万円減にとどまっている。トップツアーでは、インバウンド事業の強化に向け、5月1日付けで国際旅行事業部を新設し、従来得意としていた欧米地域からだけでなく、中国やアジアからの需要の取り込みも開始していた。なお、利益率の低下には、受注競争激化の影響もあるという。


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