JTB、グループ各社機能再編へ−店舗、国内商品改革でタスクフォース設置

  • 2009年11月30日
 ジェイティービー(JTB)グループはこのほど「経営品質向上プロジェクト」を発足し、7つのテーマにわけたタスクフォースを設置した。グループ各社の機能再編をめざすもので、店舗の統廃合もテーマに含む。店舗再編の動きについてJTB常務取締役の志賀典人氏は、「店舗の縮減ではなく整理。その地域のマーケットが変われば、どんな店舗が主力になっていくのかを考えなければいけない」と説明。詳細は具体的には未定としたものの、「新規も含めて必要であればやる。中期経営計画中にゴールをめざしたい」と2011年までに段階的に進めていく考えだ。

 店舗ネットワークの最適化をめざすタスクフォースでは、まず単純な移動や宿泊だけの商品をウェブ販売に移行。店頭には、案内や販売が可能な商品が求められることから、付加価値のあるサービスができる店舗の構築をめざす。また、志賀氏は、「首都圏や地方であれば中核都市に人が集まる。地域別、機能別に重複する部分を整理し、メリハリつけた店舗展開が必要」とし、地域間格差や人口の減少が進む中で店舗網の見直しをはかる考えを示した。さらに、2010年度から電子カルテを導入し、集中管理することで店舗の生産性を向上させる計画だ。

 店舗再編をはじめとした今回のプロジェクトは、分社化した各社の経営体質の強化をめざすもの。このほか、経営財務の管理体制や法人営業、国内商品、広報業務、事業再編、グローバルマネジメントなどのテーマを設けている。