アクセスランキング、日系2社の増減便計画に注目集まる
[総評] 今週は、ANAグループの緊急収支改善策の記事に高い注目が集まりました。経済危機や新型インフルエンザによって航空会社の経営環境が極端に悪化するなか、300億円の収支改善をめざす内容です。ANAグループは、2009年度の経営計画ですでに730億円のコスト削減を掲げており、あわせて1000億円以上の収支改善に取り組むことになります。路線計画では、羽田/北京間定期チャーターの開始など明るい話題もある一方、第2四半期以降、座席供給量を約7%しぼりこむ方針を示しています。
JALグループも、国土交通大臣の金子一義氏から「痛みを伴う大幅なコスト削減計画」を求められており、今月末の経営再建計画の発表に向けて「できることはすべてやる」覚悟で取り組んでいると聞いています。7日にはその収支改善策の1つとして、国際線では10路線・週57便の運休・減便などにより通年で座席供給量を11.2%減とする路線便数計画を発表しました。
しかし、国土交通省航空局長の前田隆平氏が以前指摘されたように、縮小ばかりでは旅行業界全体としての中長期的な発展は望めないはずです。前田氏は7日の定例会見でも「短期的に見れば仕方がない」との認識を示しつつ、「中長期的には拡大できる要素をもって計画をたてないといけない」とコメントしました。首都圏空港の拡張を控え、できるだけ早く需要が回復し、適切な量を提供できる供給体制となって市場の拡大に繋がるように願います。
なお、3位には、ユナイテッド航空(UA)が団体需要に注力する動きが入りました。UA東日本地区旅客営業部長の大山直基氏によると、この方針は旅行会社のニーズをくんだものといいます。ランキング外のオーストラリア政府観光局(TA)のリテール向け教育プログラムのニュースもそうですが、旅行会社への期待を感じられる施策です。こうした取り組みが、旅行会社と航空会社、政府観光局など旅行業界全体が共存するための良い例になることを願っています。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(8月第2週:8月3日〜8月7日18時)
第1位
◆全日空、座席供給量を約7%減へ、増減便計画−収支改善で有料サービス拡充も(2009/8/3)
第2位
◆オペレーターのディスカバリーツアーが営業停止−フィリピンなど取り扱い(2009/8/7)
第3位
◆ユナイテッド航空、団体旅行に本腰−運賃明確化と見積もり迅速化、制限緩和も(2009/8/5)
第4位
◆ユナイテッド航空、冬スケで成田/北京線開設、サンフランシスコ線は減便(2009/8/5)
第5位
◆スターフライヤー、チェジュ航空チケット取扱開始−国際線見据えチャーター拡大(2009/8/4)
第6位
◆静岡空港が開港から約2ヶ月、平均搭乗率は国際線63%、国内線70%(2009/8/5)
第7位
◆タイ国際航空、発券手数料がゼロに−10月1日発券分から(2009/8/4)
第8位
◆国内線6社、夏ピークの提供座席数は2.7%減、予約数は9.6%減(2009/8/3)
◆日系2社、夏の国際線予約率が大幅改善−お盆休み、欧州や中国など好調(2009/8/3)
第9位
◆JATA、燃油費廃止と運賃一本化を航空局長に要望−日系2社は今週中にも(2009/8/3)
第10位
◆日本航空、国際線の運休・減便10路線・週57便−通年供給11.2%減へ(2009/8/7)
JALグループも、国土交通大臣の金子一義氏から「痛みを伴う大幅なコスト削減計画」を求められており、今月末の経営再建計画の発表に向けて「できることはすべてやる」覚悟で取り組んでいると聞いています。7日にはその収支改善策の1つとして、国際線では10路線・週57便の運休・減便などにより通年で座席供給量を11.2%減とする路線便数計画を発表しました。
しかし、国土交通省航空局長の前田隆平氏が以前指摘されたように、縮小ばかりでは旅行業界全体としての中長期的な発展は望めないはずです。前田氏は7日の定例会見でも「短期的に見れば仕方がない」との認識を示しつつ、「中長期的には拡大できる要素をもって計画をたてないといけない」とコメントしました。首都圏空港の拡張を控え、できるだけ早く需要が回復し、適切な量を提供できる供給体制となって市場の拡大に繋がるように願います。
なお、3位には、ユナイテッド航空(UA)が団体需要に注力する動きが入りました。UA東日本地区旅客営業部長の大山直基氏によると、この方針は旅行会社のニーズをくんだものといいます。ランキング外のオーストラリア政府観光局(TA)のリテール向け教育プログラムのニュースもそうですが、旅行会社への期待を感じられる施策です。こうした取り組みが、旅行会社と航空会社、政府観光局など旅行業界全体が共存するための良い例になることを願っています。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング(8月第2週:8月3日〜8月7日18時)
第1位
◆全日空、座席供給量を約7%減へ、増減便計画−収支改善で有料サービス拡充も(2009/8/3)
第2位
◆オペレーターのディスカバリーツアーが営業停止−フィリピンなど取り扱い(2009/8/7)
第3位
◆ユナイテッド航空、団体旅行に本腰−運賃明確化と見積もり迅速化、制限緩和も(2009/8/5)
第4位
◆ユナイテッド航空、冬スケで成田/北京線開設、サンフランシスコ線は減便(2009/8/5)
第5位
◆スターフライヤー、チェジュ航空チケット取扱開始−国際線見据えチャーター拡大(2009/8/4)
第6位
◆静岡空港が開港から約2ヶ月、平均搭乗率は国際線63%、国内線70%(2009/8/5)
第7位
◆タイ国際航空、発券手数料がゼロに−10月1日発券分から(2009/8/4)
第8位
◆国内線6社、夏ピークの提供座席数は2.7%減、予約数は9.6%減(2009/8/3)
◆日系2社、夏の国際線予約率が大幅改善−お盆休み、欧州や中国など好調(2009/8/3)
第9位
◆JATA、燃油費廃止と運賃一本化を航空局長に要望−日系2社は今週中にも(2009/8/3)
第10位
◆日本航空、国際線の運休・減便10路線・週57便−通年供給11.2%減へ(2009/8/7)