JTB、日旅、KNT、ジャルパック、上期販売見込み人数出揃う−前年並みは確保

JTBは前年並みの61万9000人を維持。ヨーロッパ商品は、確約度や企画内容を見直し前年比6%増の8万5000人となった。ハワイおよび、アジアは滞在時のサービス向上やマーケットにあわせた価格戦略を展開。ハワイは3%増の12万2000人、アジアは4%増の23万2000人と好調に推移している。商品別では、ウェディング・ハネムーンのカテゴリーを経済の影響を受けにくい層ととらえ販売促進を強化、その結果「スイートメモリー」は実績比で54%増となった。また、ファミリー向けの「わいわいファミリー(東京発)」はジュニア割引などの施策により27%増で推移している。
近畿日本ツーリスト(KNT)は、上期は2%から3%増となる18万4000人前後に着地する見通し。KNT執行役員・旅行事業創発本部海外旅行部長の權田昌一氏によると、新型インフルエンザの影響を受けたものの「計画通りに進んでいる」という。傾向としては、前年比100%を超える伸び率を示す韓国を筆頭にアジアやミクロネシアなど安・近・短が好調。また、ヨーロッパもパンフレットを11冊に分冊した効果もあって新型インフルエンザ発生前は「非常に好調」、発生後も「まずまず」の状態だ。
日本旅行は7月19日時点で、全方面で前年同時期比4%増の13万4774人。4月から6月まではアジア以外の方面は全て前年を下回っていたが、7月から9月の予約人数は中国やミクロネシア、ヨーロッパで回復。特に前年低調だった中国は158%増の1762人で推移している。4月は燃油サーチャージ額の値下げや円高などの影響で、4ヶ月ぶりにマッハ・ベストツアーの販売額が前年と比べて増加に転じるなど好調だった。また、安・近・短のアジアは、4月以降堅調に推移。7月以降も価格訴求型商品の「イチ押し」シリーズで人気が高く、上期は22%増の6万858人となった。
ジャルパックは全方面で前年並みの16万9500人。2008年に伸び悩んだ中国が82%増の7600人と堅調に推移し、台湾が30%増の9000人、アジアが15%増の4万4000人とアジア方面が前年を上回る結果となった。上期の販売動向を見ると、販売を開始した1月当初の出足は好調だったが新型インフルエンザの影響で落ち込み、6月以降9月の大型連休を中心に需要が回復してきたという。セグメント別に見ると、もともと強みを持つウェディングのほか、ファミリー層の取り込みが奏功した。