スリランカ航空、成田/モルディブ間直行便を継続−香港経由を回避

  • 2009年6月10日
 スリランカ航空(UL)は、7月1日から成田発着全路線を香港経由に変更する方針であったがこれを回避した。計画では、現在週2便で運航する成田/マーレ(モルディブ)/コロンボ線、週1便の成田/コロンボ線直行便いずれも香港経由とし、成田/マーレ間の直行便を廃止する予定だった。一度は国土交通省に申請し、旅行会社や消費者への説明も開始したものの、最終的にはマーレ経由便の復路(コロンボ発マーレ経由成田着便)をコロンボ発成田着の直行便に変更することを決めた。モルディブからの帰国者にはマーレ/コロンボ間の接続便を用意し、利便性を損なわないようにする。

 UL営業部長の金杉公夫氏によると、香港経由便の計画は、旅客数が減少するなかで本社側がコストの削減をねらったものであった。しかし、消費者には香港経由への抵抗感があったといい、復路を直行便に変更することでコスト削減を実現する策を取った。復路がマーレ経由でなくなるため、マーレ発成田着の直行便はなくなるが、金杉氏は「もともと成田/コロンボ線直行便の利用者も多く、消費者はコロンボでの乗り継ぎにさほど不便を感じてはいなかった」と分析。その上で、負担を最小限にとどめられるよう、マーレ/コロンボ間の接続便はコロンボ発成田着便への接続時間を1時間20分に設定することを紹介。また、「マーレ空港は土産物が割高。コロンボでは種類も多く、値段も安い」ため、メリットもあるという。

 なお、香港経由便の計画では、運賃を下げて提供する予定であったため、すでにパッケージ商品の旅行代金を値下げした旅行会社もあった。金杉氏は、こうした旅行会社に対して「できる限りその代金に沿えるような運賃を提供する」方針を語った。