注目の世界遺産暫定リスト(2)ホワイトサンズ国立モニュメント アメリカ

メキシコとの国境にも近いニューメキシコ州南部。冬は氷点下、夏は40度にもなる乾燥した土地にホワイトサンズ国立モニュメントがある。名前は「モニュメント」だが、国立公園と同じ扱いだ。白砂の砂漠や砂浜はいくつかある。日本にも「白砂」を謳う砂浜が多数あるが、実際の色は黄色がかっていたり、クリーム色だったりで、真っ白ではない。ところがここに広がる砂漠の砂は本当に「純白」なのだ。


さて、ホワイトサンズ国立モニュメントでの楽しみは、公園内を走る片道約13キロメートルのデューンドライブを走り、途中何ヶ所かにある駐車場に車を停めて、白い砂のなかに作られたトレイルを歩いてみることだ。

歩いたり、景色を楽しんだりするだけでなく、ソリや段ボールの切れ端をお尻に敷いて砂丘滑りを楽しんでいる人も多い。デューンドライブの入口にあるビジターセンターからは、夏の間、無料のレンジャープログラムが実施されているほか、満月の夜に砂丘を歩くというロマンチックなツアーもある。
ホワイトサンズ国立モニュメントは2008年に世界遺産暫定リストに登録された。実はアメリカは1973年、世界で最初に「世界遺産条約」を批准した国であり、1978年に世界で最初に登録された12の世界遺産のうち、2つがアメリカのもの。それらがイエローストーン国立公園(自然遺産)とメサ・ベルデ(文化遺産)である。世界遺産とのかかわりが強い国であることも覚えておきたい。
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