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アクセスランキング、1位は新IT運賃、2位は若年層の旅行活性化

  • 2008年10月25日
 今週も燃油サーチャージについて、いろいろと考えさせられる1週間でした。第4位に入ったノースウエスト航空の燃油サーチャージ誤徴収から、第1位の新IT運賃と、それぞれ内容は違うものの、燃油サーチャージそのものをさまざまな角度で考えるきっかけになりました。誤徴収は予約発券プログラム上の問題とのことですが、国土交通省が指導したエア・カナダの事例でも運賃登録システム上の問題と、意図的ではないにしろ、「付加運賃」として扱われている故の問題とも感じます。トラベルビジョンで実施したアンケートにおいても、新IT運賃は「システム的に可能かどうかを検討」という回答もありましたが、従来からある「運賃」に対して「付加」されているため、まだ気づかない見落としがあるかもしれません。

 また、全日空(NH)の新IT運賃の導入決定で、「社会的に歓迎」という流れがあるものの、それが「正しい」というわけではないとのコメントもいただきました。「仮に日系航空会社が右に舵を取ったがために、そのことが正論で左に舵を取ったものが誤った判断を下しているといった印象をマーケット、さらに海外旅行に出かける消費者に与えることは避けなければなりません」。

 この言葉は重く受け止めたいと思いますが、原油価格、あるいは航空燃料が急騰したにも関わらず、3ヶ月という短期間でピーク時の半額に下がることは、多くの人が予想していなかったことでしょう。当然ながら、私も予想していませんでした。ただし、上がることと同時に下がることも伝えつつ、全体としてはやや上昇に重きが置かれていたと思います。既に一部の航空会社は新IT運賃の導入はしないことを明言しています。総額表示のメリットとデメリット、別途徴収のメリットとデメリットについて議論が尽くされている感がありますが、再考しなければならないでしょう。

 最後に、3位のオペレーターの破産申立の記事ですが、世間一般では株式市況や為替の大きな変動で、年末の資金繰りを危ぶむ声も大きくなっています。需要も厳しい中、価格や質、サービスなどで競争しつつ、同時多発テロやSARSの苦境を乗り切った業界として今一度、難局を乗り切りたいところです。(鈴木)


▽アクセスランキング・記事ランキング(10月第4週:10月20日〜10月24日午後6時)
第1位
全日空、新IT運賃の導入を決定−日本航空は一部で調整、外航は様子見か(2008/10/23)
新IT運賃の導入、旅行・航空各社に緊急アンケート−「導入しない」の回答も(2008/10/24)

第2位
若者層の旅行活性化、「代金高すぎる」は「価格の価値が伝わっていない」ため(2008/10/22)

第3位
オペレーターのエヌティエスインターナショナル、破産申し立てへ(2008/10/23)

第4位
国交省、ノースウエスト航空の燃油サーチャージ誤徴収で指導−FFP関連で(2008/10/20)

第5位
大韓航空、関空/グアム線に就航へ−以遠権を活用、12月中旬から(2008/10/21)

第6位
主要旅行会社、8月の海外旅行取扱額は8.7%減−インバウンドは好調を維持(2008/10/20)

第7位
ジェットスター、ゴールドコースト/ケアンズ線を就航−関空とも接続(2008/10/20)

第8位
「毎日が競争」はビジネスモデルを強固にする−LCCや鉄道との競争は歓迎(2008/10/22)

第9位
バンコクエアウェイズ、10月31日に福岡支店を閉鎖−運休に対応(2008/10/21)

第10位
2009年にカウンターでのチェックイン半減か、セルフ機増の見込み−SITA調査(2008/10/22)