アクセスランキング、1位はエア・アジア−JATA旅行博が開幕

  • 2008年9月20日
 9月19日から、JATA世界旅行博2008が開幕しました。日本旅行業協会(JATA)の発表によると、136ヶ国・地域がブース出展し、過去最多の規模になったそうです。このような状況を、JATA会長の金井耿氏は「(スペースが)多少手狭になっている。規模は大きくしたいが、(会場の諸条件を踏まえ)工夫が必要」と話し、来年以降の運営にも話しが及びました。また、今年は業界日の19日にはアメリカ・ブースで、事前のアポイントによる商談会形式を採用し、新たな取り組みが見られます。過去の例にとらわれず、業界にとって実質的なプラスを生み出す催しに発展していくことを望みます。ぜひ、週末には多くの方々に旅行博にいっていただき、世界各国のそれぞれの雰囲気を楽しんでいただきたいと思います。

 さて、今週の1位にはエア・アジア(D7)の日本就航のニュースがランクインしました。これは9月18日のJATA国際会議での講演、その後の記者会見でトニー・フェルナンデス氏が明かしたものです。この講演が実に秀逸でした。会場の聴衆を飽きさせることなく、かつ自らの考えをウィットを交えてわかりやすく伝えることは、ぜひ学びたいスキルです。この講演は、世界各地で開催される会議、トレードショーの講演と比べても、トップレベルにあると思います。フェルナンデス氏は過去、レコード会社に在籍しており、幅広い経験があり、考え方や発想も豊かだと感じました。こうした魅力が、講演後に開催した記者会見にも、一般紙を含めた多くのメディアが集まる源泉になったとも思います。

 D7は2009年に日本就航をめざすことを明らかにしました。しかし、羽田や茨城は現実的には難しいでしょう。就航場所がプライオリティであれば、来年ではないと思います。ただし、就航した路線は成功させる自信を強く持っており、特に海外からのスキー旅行の需要が高い札幌などもあげており、路線開設を強く希望していることから、時期がプライオリティであれば、首都圏以外に就航することでしょう。アウトバウンドにとっては、こうした格安航空会社(LCC)のような海外の力を日本に取り込み、日本人の海外旅行につながる動きにつなげていきたいところです。

 こうしたLCCの新しい動きに加え、JATAのビジット・ワールド・キャンペーン(VWC)でパスポート取得キャンペーンなど、地方からの海外旅行需要を喚起させる動きが増えています。これを機に、今回のJATA世界旅行博の会場である東京などの関東圏だけでなく、全国的に海外旅行を盛り上げたいところです。そのためには旅行業界、特にアウトバウンドに携わる私たち一人ひとりが、まず海外に出かけて海外旅行のムードを高めていくこと。そして、その輪を消費者にもつなげたいですね。(鈴木)


▽トラベルビジョン・記事ランキング(9月第2週:9月16日〜9月21日午後3時)

第1位
エア・アジア、来年に就航か、市場低迷は価格「高すぎ」−旅行会社も重視(2008/9/19)

第2位
国交省、エア・カナダに行政指導、サーチャージ誤徴収で−JL・NHは返金開始(2008/9/18)

第3位
ジェイアイ、AIG経営問題の影響受けず−JTB志賀常務「経営的に問題ない」(2008/9/18)

第4位
全日空、14日にシステムトラブルで欠航53便、遅延276便−15日から通常運航(2008/9/16)
国交省、全日空に文書指導−昨年に続くシステム障害に再発防止の徹底求める(2008/9/17)

第5位
伊・ピエモンテ州、日本市場で長期的取組を開始−荒川静香さんを大使に起用(2008/9/17)

第6位
日・フィンランド航空協議、週21便に拡大、増枠後は全路線でデイリー化可能(2008/9/17)

第7位
ブリティッシュ・エアウェイズ、東京/ロンドン線で60周年特別運賃を設定(2008/9/17)

第8位
JTB、HSBCグループと富裕層向けのサービスで提携−富裕層戦略を加速(2008/9/18)

第9位
ルフトハンザ、ミラノ発着で欧州域内に直行便就航、運賃99ユーロから(2008/9/16)

第10位
羽田の深夜早朝のリムジンバス運行開始、需要への期待は就航確定後に(2008/9/16)