ニュージーランド政観、ウォーキングプロモーション「KIWI WALK」を展開

▽ウォーキングで広がるニュージーランドのツアーの可能性
体力的な負担が少なく、コストもかからないウォーキングは、既存商品に応用できる旅行スタイルといえる。こうした気軽さに、ツアーに取り入れる旅行会社も増えはじめた。
日本旅行では「自然」という切り口ではなく「ウォーキング」という切り口で、下期パンフレットから新たにTNZ推奨のウォーキングルートを紹介。JTBワールドバケーションズ(JTBW)では、南北ドラマチック周遊コースの中のロトルア観光で、レッドウッドフォレストのウォーキングを新たに取り入れた。整備された平坦な道のため年配者でも気軽に参加できるという。JTBWによるとレンタカーの問い合わせも増えているそうで、自分でできることを求めている消費者もいるようだ。
また、フリープランでは現地で何ができるのかわからないという要望にも、ウォーキングは有効のようだ。エスティーエートラベルではクイーンズタウンのツアー商品で、バスとウォーキングを組み合わせた商品を展開する予定。バスパスというバスの乗り降りが自由なチケットを活用しながら自分で自由に街歩きをするというもので、「ウォーキングはコストを抑えられる上、消費者に説明しやすい」とメリットを語る。
今後、TNZが露出するウォーキングプロモーションにより、需要喚起に繋がるという期待もある。クラブツーリズムは最近の旅行者の動向について、そこで何ができるのか内容を見て選ぶ消費者が多く、テーマ性のある商品はニーズが高いという。そのため、ニュージーランドの日本人訪問者数の減少について「ニュージーランドの持つ魅力に触れる機会が少ない」と捉えており、ウォーキングに一定の可能性を感じている。現在は「現地に着いてからの楽しみのひとつ」として提案する傾向が強いが、一方でTNZによるニュージーランドでのウォーキングというイメージが定着すれば、ウォーキングをメインとした商品造成の可能性もあるだろう。TNZでは2年から3年かけて定着させていく考えで、旅行会社と協力し、需要喚起から実際の集客につながる相乗効果に期待したい。
▽ニュージーランド政府観光局 ウェブサイト
http://www.newzealand.com/travel/Japan/
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