スマートショッピングで燃油サーチャージ額分を取り戻そう アメリカ編(2)

アメリカの税率の仕組みを知って賢くショッピング!

このほかに免税対象商品が設定されている州もあります。これは生活必需品に対しての減税措置の一環で、贅沢品とみなされているものは含まれません。ニューヨーク・シティでは110米ドル(約1万1700円)未満の衣類・靴類についてはローカル・セールス・タックスが免除されるので、該当するものにはステート・セールス・タックスの4.38%のみが課せられます。これ以外にも、「モール・オブ・アメリカ」のあるミネソタ州では衣類・食糧品、フィラデルフィアのあるペンシルバニア州では衣類・靴類が免税になるなど、セールス・タックスを導入している州でも特別措置がとられているところがあります。また、出費のかさむ新学期が始まる8月には、フロリダ、テキサスなど多くの州が「セールス・タックス・ホリディ」と称して週末にかけての数日間、対象商品や上限金額の範囲でセールス・タックスを免税とする日を設けています。
また本来、セールス・タックスは購入した州に在住している人が購入した商品、またはその週に滞在中に消費・使用される物品、サービスなどに課税されるものです。したがって、旅行者がその州以外に居住し、購入した商品が他の州または国へ持ち出される場合は、あらかじめセールス・タックスを抜いた金額で支払うことができる免税サービスを提供している店も多くあります。特に、高級腕時計やジュエリーなどの高額商品を購入する場合は、ダメもとでも「Do you offer Tax-Free?」と尋ねてみることをおすすめします。
全米で開催される大規模なセールをめざす!

このようにアメリカでは、州ごとに免税ルールが設定されているので、訪れる都市の免税対象商品や税率などを事前に調べてから出かけると、スマートにショッピングを楽しむことができ、その結果燃油サーチャージ分を取り返すことをも可能にしてくれます。
ステート・セールス・タックスの税率は、下記の「Federation of Tax Administrators」(FTA)のウェブサイトで確認できます。また、ローカル・セールス・タックスの税率は各州のホームページで確認するとよいでしょう。各州の観光ページではセールス・タックスとして、ステート・セールス・タックスとローカル・セールス・タックスを合わせた税率を掲載していることが多いです。
▽Federation of Tax Administrators
http://www.taxadmin.org/FTA/rate/sales.html
執筆:赤坂晋美(グローバル・リファンド・ジャパン株式会社 代表取締役)
http://www.globalrefund.com/
経歴:
旅行会社やホテルなど、旅行業界に長年従事した経験を活
かし、さまざまな企業や団体、学校などで旅行業界、ホテ
ルビジネス、ビジネストラベルマネージメント関係や、米
国と日本で働いた経験から働く女性向けのセミナーの講師、
ゲストスピーカー、パネリストとして幅広く活躍。旅行者
が諸外国で支払った付加価値税の払戻サービスを提供する
グローバル・リファンド・ジャパン株式会社の代表取締役
を務める海外ショッピングの税のプロ。
▽海外ショッピングのヒント シリーズ
◆スマートショッピングで燃油サーチャージの金額分を取り戻そう アメリカ編(1)ハワイ(2008/08/21)
◆スマートショッピングで燃油サーチャージの金額分を取り戻そう 北欧編(2)(2008/08/01)
◆スマートショッピングで燃油サーチャージの金額分を取り戻そう 北欧編(1)(2008/07/17)
◆スマートショッピングで燃油サーチャージの金額分を取り戻そう パリ編(2)(2008/07/16)
◆スマートショッピングで燃油サーチャージの金額分を取り戻そう パリ編(1)(2008/07/15)