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関空・平野副社長、日系2社の減便「厳しい」−金浦線などアジア路線に期待

  • 2008年8月19日
 関西国際空港代表取締役副社長の平野忠邦氏は、このほど正式に発表された日系航空会社2社の路線再編について、「特に国内線の減便は業績への影響も大きい」と述べた。一部報道では、路線再編を受けて国土交通省が2009年度予算の概算要求で2期島整備費の計上を見送る可能性が指摘されていることについては、「そんなことはないと聞いている」としつつ、影響は否定できないとした。国際線については、「日本航空(JL)のロンドン線は搭乗率が80%を超えている」と例示し、需要はあるなかでの減便であったと無念さを表明。その一方、このほどの日韓航空当局間協議で関空/金浦線が1日4便運航可能になったことや、香港エクスプレス航空(UO)が9月6日から関空/香港線にデイリーで就航することなど、アジア路線には明るい材料もあり、インバウンドの拡大を含めて期待を示した。

 関空/金浦線については「利便性が高くなる」と歓迎。仁川線から切り替えが起きる可能性は認めつつ「韓国企業については、大韓航空(KE)とアシアナ航空(OZ)以外の格安航空会社(LCC)に分配されればあまり関係はない」とした。関空/ソウル間は現在週63便が運航しており、10月26日からJLが週7便増便するほか、9月17日からはOZが週4便増便する予定。平野氏は、「韓国経済の停滞とウォン安で、韓国からのインバウンドは若干減少傾向」と懸念するものの、ビジネス需要は底堅いとした。その他の国からのインバウンドについては、「中国人は四川の大地震もあって動きが鈍い。アメリカ人もサブプライムで増えていない」一方、「ユーロ高でヨーロッパからは順調」という。日本人は、燃油サーチャージが抑制要因になっているとの認識を改めて示し、「(燃油サーチャージが)安い航空会社は伸びている」と説明した。


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