ニューヨーク市観光局、多様なニーズに対応可能な旅行先としてアピール強化

松田氏は、豊富な素材を持つデスティネーションの課題を「多すぎて何をすれば良いのか分からなくなってしまうこと」と指摘。NYCCでは、現在もウェブサイトでそれぞれの利用者の関心に応じて目的を紹介しているほか、2008年中を予定するウェブサイトのリニューアル後は、それぞれの興味に対応できるさらに詳しい情報を提供する予定だ。また、セミナーでも、ショッピングやダイニング、カルチャー、ホテル、イベントなどのテーマを紹介。8月にはニューヨークが舞台のドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の映画版が公開されることから、映画の中で登場するホテルやレストラン、店舗、ナイトクラブなどを組み込んだ商品の造成も提案した。
今後の方針として、NYCCでは2012年までに「全世界から5000万人」を掲げている。日本での目標値は決まっていないが、「セミナー後に日本オフィスと議論して戦略を策定する」予定。また、ヨーロッパなどで展開している旅行会社が対象の教育プログラムも、「日本市場では、多様で高品質な素材を適切に消費者に伝える必要がある」ことから、早急に導入する考えだ。
▽コンチネンタル航空、「ニューヨーク・エアライン」として独自性を強調
セミナーでコンチネンタル航空(CO)は、ニューヨークの3空港の発着数のうち20%以上がCO便というニューアーク空港、ニューヨークをハブとする唯一の航空会社として独自性と利便性を強調。ニューアークはマンハッタンまで25キロメートルとJFKよりも近く、CO専用のターミナルと専用イミグレーションの利用で、空港到着から最短の場合には約40分でマンハッタンに到着ができる。また、コードシェア運航するUSヘリコプターの利用で、移動時間はさらに短くすることも可能だ。搭乗手続きを含め、15分程度で移動ができ、航路の途中で空から自由の女神像を眺められるという雰囲気も売りだ。ビジネスクラスの旅客には無料で往復の利用が含まれており、IT運賃でも片道130米ドル(約1万4000円)で利用ができることをアピールしていく。
▽関連記事
◆ニューヨーク、訪問者好調で5000万人達成を前倒し−日本への投資も積極姿勢(2008/06/05)
◆コンチネンタル航空、USヘリコプターとコードシェア開始(2007/06/20)
◆ニューヨーク市観光局、日本オフィス正式開設−幅広いプロモーション展開へ(2007/06/27)