アクセスランキング、1位はコミッション・ゼロ時代、2位はNWのゼロ発表

  • 2008年5月31日
 今日から明日にかけて、完全eチケット化にともない、臨時で出社されている方もいらっしゃるかと思います。本当におつかれさまです。

 今週はノースウエスト航空(NW)の発券手数料の廃止が最も関心を集めた話題でしょう。1位はコミッションゼロの時代に突入し、旅行会社のビジネスの今後について、多くの人が関心を持ち、真剣に考えていることの結果なのでしょう。コミッションから手数料へ「移れるか」という議論から、「いつ移るか」に業界全体の雰囲気が変化してきていることも見逃せません。

 また、NWのバーニアー支社長には発表をした当日にお話をしていただきました。そのインタビューで盛んに出た言葉が「透明性」という言葉。営業活動で、販売促進費等があらゆる業界でありますが、その流れもある程度明快にし、消費者や社会に対して、説明できる業界構造になることも重要ではないか、という感想を持ちました。

 こうした観点からすると、OTOAの新会長が就任の挨拶で「製造物の責任」と言及されたことは、大きな意味をもっています。消費者に提供する旅行サービスが安心、安全はもちろん、現地への貢献、環境などでの責任に広がるほか、流通では説明責任や支払い・デポジットの問題にも責任の重さが関係してきます。企画、営業、店頭販売など、さまざまな場面で旅行業界で働く人たちが胸を張って対応できる業界になっていくきっかけが芽生えている気がします。

 一方、消費者庁の設立の議論で旅行業法がどうのような扱いになるか、検討課題になっています。前回の旅行業法の改正では、消費者にも「自己責任」を負っていただくという問題提起が法律に反映されたと理解しています。もちろん、プロの旅行会社の方々と消費者では、情報入手の能力には差があり、その点には配慮していますが、過度に消費者を保護する形になるのであれば、上記に書いたそれぞれが負うべき責任がおろそかになる恐れもあると危惧します。日経ビジネスにも、社会全体としてそうした指摘をしている記事が出ていましたが(消費者庁構想の死角 保護だけでなく自立も)、出てくる内容次第では、言うべきところは言う姿勢も「責任」のひとつであると思います。(鈴木)



▽トラベルビジョン・記事ランキング(5月第4週:5月26日〜5月30日午後6時)
第1位
発券手数料ゼロ−リテール含め流通激変、JTBは手数料収受の厳格化を検討(2008/5/28)

第2位
ノースウエスト航空、10月1日から発券手数料を廃止−ゼロを旅行会社に通知(2008/5/27)
ノースウエスト・バーニアー支社長、現在の最善策を選択−手数料ゼロ導入で(2008/5/28)

第3位
航空各社、6月からeチケット100%化へ−代理発券では対応分かれる(2008/5/30)

第4位
キャセイパシフィック航空、燃油サーチャージ値上げ−7月1日発券分から(2008/5/29)

第5位
カタール航空、新型機材200機、総額300億米ドル以上の発注を計画(2008/5/27)

第6位
フィンランド航空、アジア戦略の進捗と今後のネットワーク−空港拡張も進む(2008/5/28)

第7位
消費者庁に旅行業法移管の検討進む−二重行政による負担増の回避が焦点(2008/5/26)

第8位
OTOA、新会長にエムジェイツアーズ安達氏−募集広告にオペレーター明記を(2008/5/29)

第9位
JTB、NW臨時便利用のハワイ商品−全座席の3分の2を買い取り「並び席」確約(2008/5/30)

第10位
GTO、「週末弾丸旅行」特集開始−出発4日前まで予約可能(2008/5/26)