日本ハワイ観光協議会、アクションプラン策定し、改善に向け取り組み着手

  • 2008年4月22日
 このほど第1回日本ハワイ観光協議会(JHTC)が開催され、日本からハワイへの供給座席が厳しい状況にあるものの、日本からの訪問者の増加、あるいは満足度の高い旅行を提供することを目指し、関係者が共同で取り組むことで一致した。協議会の中で、今後、取り組むべき具体的な項目をアクションプランとして策定し、9月に開催が予定されている第2回会合において、具体的な項目の対応状況を確認していくことで、参加者それぞれが責任をもって、協力して改善を進めていく。

 ハワイ側の状況認識は、決して楽観する情勢ではない。特に、アロハ航空(AQ)の運航停止、ATA航空の倒産により、アメリカ西海岸からの供給座席数が確定ではないものの年間100万席減とも伝えられ、航空運賃の上昇につながっているほか、供給量の絶対数が減少することにともなう不安要素も出る中での会議で、日本市場の需要は着実に取り込みたいという日本、ハワイの両者の思惑があるようだ。

 会議では日本市場の海外旅行の動向、ハワイの旅行受け入れ状況、ハワイ州観光局のマーケティングプラン、航空座席の推移、空港の受け入れ体制と今後の改修プラン、ホスピタリティやサービスの状況、日本側からビジット・ワールド・キャンペーンの説明、MICE市場の動向に関するプレゼンテーションを踏まえ、航空座席の増加に向けた議論、ハワイの魅力を伝える新商品開発やプロモーションについて話し合われた。

 このうち、アクションプランとしては、地方市場の需要取り込みやオフ期の需要を作り出すための対策が重要であるとの意見が多く出された。特に、オフ期対策は定期便を有効活用する観点から重要な施策であるとの考えから、航空会社だけでなく旅行会社も主体的に取り組む項目として指摘された。また、他のデスティネーションと比べた「ハワイのよさ」について、気候をはじめこれまでも言われていたポイントも含むが、市場に十分に伝え切れていないとの考えから、基本的な項目に関するアピールをしていくべきとの考えも強く打ち出された。

 こうした会議での議論を受け、ハワイ州観光局(HTJ)ディレクターの一倉隆氏は、「今後、アクションプランを実行していくことが重要。観光局は旅行会社、航空会社をはじめ、関係者と結束して取り組んでいく」とコメント。日本からハワイへの航空座席数は今年、約150万席といわれるが、この座席利用を高め、ハワイ滞在を満喫してもらうための具体的な行動につなげていく考えを示した。


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