エア・カナダ、機材アップグレードで差別化目指す−ビジネス需要を特に重視

  • 2007年6月25日
 エア・カナダ(AC)は今後、日本路線の機材やシートなどのアップグレードによって差別化を図り、ビジネス利用やカナダ以遠への乗継利用などを促進する。ACは現在、成田/バンクーバー線、成田/トロント線、関空/バンクーバー線をデイリー運航、日本/カナダ間に週21便を運航している。従来の使用機材はボーイングB767型機とエアバスA340型機で、6月2日から成田/トロント線にB777型機が就航している。

 B777型機の特徴として、ビジネスクラスを含めた席数の増加が挙げられる。B767型機がビジネス24席、エコノミー187席であるのに対し、B777型機はビジネス42席、エコノミー307席だ。このB777型機が成田/トロント線へ就航し、さらに成田/バンクーバー線にも7月限定ながら就航することで、2007年の夏季スケジュールでは、総座席数が前年比6%増加。また、全ての座席にタッチパネル式のモニターが配され、エンターテイメントプログラムで日本語も用意している。

 さらにビジネスクラスに、競合航空会社も含めて北米路線で初めてフルフラットシート、「エグゼクティブ・ファースト・スイート」を導入。このシートはプライバシーを重視したもので、2008年初旬までに現行のB767型機への搭載も完了する予定だ。ガートン氏は、「機材やシートのアップグレードによって他社との差別化を図り、利用を促進したい。特に、我々はビジネスマーケットを重視しており、新シートはビジネス客を魅了するに足るものだと考えている。またカナダだけでなく、南米やキューバ、アメリカへの乗継需要も高まって欲しい」と意図を語った。

 なお、ACでは機材のリニューアルを実施しているところで、日本に就航するA340型機の売却を進め、将来的には日本路線の全てをB777型機に統一したい考えだ。新機材はB777型機が2009年までに11機、ドリームライナーB787型機が2010年から37機、順次実行される予定だ。