年頭所感 ANAグ山元CEO、強化ポイントを重点的に強化する年

  • 2007年1月5日
 ANAグループCEOの山元峯生氏は、2006年から2009年度中期経営戦略の2年目にあたる今年を飛躍のためにエネルギーを蓄える年とし、「今のうちにすべてを点検し、強化すべき部分は重点的に強化していく年にする」と年頭所感で語った。山元氏は安全、グループ、グローバルを強調。安全は「経営の基盤であり、社会への責務」とし、今月にANAグループ安全教育センターをオープンするほか、「ヒヤリ、ハットを積極的に報告する文化を作り、一つひとつの報告について速やかに再発防止を図るサイクルを作る」意向だ。また、グループ全体をチームに見立て、「TEAM ANA」として機能する重要性を訴え、オペレーション全体を見直していく。

 「グローバル」ではANAグループの事業領域とし、「2009年アジアで一番の航空会社を目指すと共に、2015年に国内線旅客事業、国際線旅客事業、貨物事業でそれぞれ年間売上7000億円を目指す“777”のシミュレーションに入った」と言及。実現に向けたダイナミックな展開が必要なことから、経済的な規制は新展開の支障になると考えられるため、一層自由な経営環境を求めていく。さらに、今年は弱点を徹底的に強化する一方で、同時に新しい価値を生み出し続けられる仕組みをANAグループの強みとして伸ばしていくことも重要なことから、他社の追随を許さない様々な世界初を打ち出すため、研究開発費を投資していく考えを示した。