AZ、FITや新デスティネーションのプロモ展開、日伊の交流促進年を検討

  • 2006年6月21日
 アリタリア航空(AZ)は日本マーケットに向けたプロモーションの一環で新デスティネーションの紹介を積極的に行っている。アリタリア航空アジア太平洋地区統括副社長のアンドレア・トゥッチ氏は、団塊の世代の定年を目の前に控え、時間と金銭的な裕福さが特徴の団塊世代、中でも特にFITの需要拡大を示唆。イタリアの歴史から各地域が独自の文化、風土をもつ魅力溢れるデスティネーションであること、日本人のイタリアへの訪問者はリピーターが多いことなどから、今もまだあまり知られていない地域への日本人訪問者の需要拡大を目指す。具体的には、イタリア政府観光局との協力で日本語ガイドの充実に向け取り組むほか、日本語のフライヤーの作成など進めていく。

 また、6月25日まで開催中の「ポンペイの輝き」展では、団塊世代とされる50代以上の年代の来場者が多い。旅行会社の南イタリアを訪れるツアーの多くがポンペイを訪問するものの、今回の「ポンペイの輝き」展の出展先であるナポリ考古学博物館やポンペイ考古学博物館の訪問が少ないことから、今後のツアー企画では需要があると見ている。具体的には、これらの博物館へ訪問し、知的好奇心が旺盛な層に対して、時間を掛け、イタリア文化を深く堪能してもらう商品の造成を提案している。

 さらに、トゥッチ氏によるとイタリア大使館などが中心に来年、2001年の日本におけるイタリア年に次ぐ日本とイタリアの交流促進を目指した取り組みについて、話し合いを進めている。こうした機会を使い、日本とイタリアの文化交流、発展、そしてイタリアへの旅行需要の喚起が期待される。

 なお、東京では6月25日まで、「ポンペイの輝き」展が開催しており、今後は仙台市博物館(7月14日から9月3日まで)、福岡市美術館(9月15日から11月5日まで)、大阪のサントリーミュージアム(11月18日から2007年1月21日まで)を巡回する。