スターアライアンス、本日から成田第1ターミナル南ウイングに集結

  • 2006年6月2日
 スターアライアンスCEOのヤーン・アルブレヒト氏らが来日、成田国際空港第1旅客ターミナルビル南ウイングの供用開始に伴い、スターアライアンスが進める「ムーブ・アンダー・ワンルーフ(Move Under One Roof:ひとつ屋根の下に)」の構想を進めるメリットなどをアピールした。本日付で南ウイングに集結する航空会社は全日空(NH)のほか、エアカナダ(AC)、アシアナ航空(OZ)、オーストリア航空(OS)、ルフトハンザドイツ航空(LH)、スカンジナビア航空(SK)、スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)、シンガポール航空(SQ)、タイ国際航空(TG)、ユナイテッド航空(UA)の10社。なお、ニュージーランド航空(NZ)については今後、移転を進める。

 成田空港の施設についてはインラインスクリーニングの導入により、広い空間を確保したこと等は既報のとおり。アルブレヒト氏は今回の旅客ターミナルについて「使いやすく、複数の航空会社が同じチェックインカウンターを共用し、アジアの空港で集結した好例」と語り、今後の旅客利便性の向上を目指した取り組みが成功裡にあることをアピールした。
 また、ユナイテッド航空(UA)のティルトンCEOは「航空業界は厳しい現状にある」として、競争力の維持のため「スターアライアンスは(提供する)商品、(他のアライアンスとの)差別化を図っていく」と今後のハード、ソフト面のスターアライアンスとしての取り組みの継続を強調。また、今回の成田空港での「ムーブ・アンダー・ワンルーフ」についてはこれまで、他の空港での実績から、「学習効果がある」と語り、その国の文化的な側面も考慮した旅客の利便性などを確保しながらも、スターアライアンスとして統一した展開を図っている成果であることも強調した。
 なお、本日9時50分発の全日空(NH)919便、上海行きが第1便として就航する予定となっている。




 NHはこの南ウイング供用開始に伴い、第4サテライト、第5サテライトに「ANAラウンジ」を新設する。これにより、スターアライアンス加盟航空会社が利用する第3サテライトのユナイテッド航空ラウンジとあわせ、スターアライアンスとしては3つのラウンジで顧客を迎え入れる。
 このうち、第5サテライトのラウンジはファーストクラスなどを利用する旅客の「ANAラウンジ・ファースト」とビジネスクラス旅客などの「ANAラウンジ」で合計約500席規模を新設。すでに一部サービスとして講談社などと提携したeブックサービスのほか、ラウンジ内でのブロードバンドサービス、シャワーブースの設置などで、旅客サービスを行う。
 また、第1ターミナル南ウイングの到着ゲート階となる1階には、日本の航空会社としては初となる到着ラウンジを新設。こちらは規模としては出国審査後のラウンジと比べると規模は小さいものの、シャワーやコンピューターなどを整え、早朝便での到着などについても、1日のスタートをリフレッシュして過ごすことができるような設備となっている。