週末特集、ハンブルグの郊外を訪ねて、歴史・農村を楽しむ

  • 2004年5月21日
 三回に渡り現地レポートを紹介するドイツ・ハンブルグ。その第2回となる今回はハンブルグの郊外をお届けします。ハンブルグはデンマークへ近いこと、また、オランダの水路や堤防の技術を導入するなど、その土地の位置からドイツ南部とはひと味もふた味も違うドイツを楽しむことが出来ます。

▽アーレンスブルグ城、脈々と流れる歴史を感じる
 ドイツ南部の魅力のひとつとして荘厳華麗なお城めぐりが挙げられますが、北部の城は華麗さよりも城が実際に使われていた当時に思いを馳せ、その歴史の流れを感じ取ることではないでしょうか。ハンブルグの中心部から約45分ほどのところにアーレンスブルグ城があります。ここは18世紀にハインリッヒ・カール・シネマムという貴族が夏の休暇を過ごすためのマナーハウスとして建てられた。城の周囲には地域の貧民や老人たちの寝床、馬小屋、水車など時間が止まったかのように静かにその姿を残しています。
 このお城での最大のイベントは中央部にある応接室。ここではグランド・ピアノを置き、現代の様々な訪問者の要望に応えています。例えば、オペラ歌手を招き、当時の貴族たちの晩餐会気分を味わうことも出来ます。飾り気のない中に、しっかりとした歴史の息吹を感じることが出来るでしょう。

▽農家の姿を実際に見る
 ハンブルグ周辺の農家の特徴として挙げられることは家の前の花。これは美しく飾ることが農家の主婦として伝統的な役割があるそうです。そんな農家を訪ねることもできます。16世紀に立てられたリークハウスは代々続く農家の姿を現代に残し、今は観光客の見学を受け入れている農家の一つ。20年前までは牛と共に寝食を共にしたとのことですが、当時の暮らしぶりが伝わって来る佇まい。特に、今でも農作業をした馬車を保管し、離れには農作業の道具を展示し、その暮らしぶりを解説する。また、居間の天井にはスモークしたソーセージを吊り下げているが、この体験作業も出来ることがこの農家の特徴。火をたき、煙を充満させることから、連続して何回も、と言うわけには行かないようだが、応相談だ。

▽インセンティブに、立ち寄りポイントとして
 そのほか、ハンブルグは業務渡航も多いデスティネーション。インセンティブで訪れるなら、お城でのパーティー、宿泊にちょうど良い場所がラインベック城。この城は16世紀後半に建築されたもので、湖畔に立つ静かなマナーハウスだ。現在はレストラン、イベントホールとして運営していることから、各種パーティー、あるいは昼食会の開催が出来る。
 また、湖畔に立つ立地を生かし、結婚式を開くことも盛ん。新郎新婦が小船で登場、庭園でディナーを楽しむことも出来る。これを応用したイベントも落ち着いた雰囲気の中で盛り上がる演出の一つとなるだろう。

▽ラインベック城のホームページ(ドイツ語)
http://www.schloss-reinbek.de