上場ホテル12社、25年度客室単価1万7818円 コロナ禍の2倍超も

  • 2026年6月29日

 東京商工リサーチがまとめた2025年度の上場ビジネス・シティホテルの客室単価・稼働率調査によると、ホテル運営上場12社13ブランドの客室単価は前年度比8.6%増の1万7818円、稼働率は83.3%となり、ともにコロナ禍以降の高水準を更新した。

 対象となった13ブランドすべてで客室単価が前年度を上回り、稼働率も全ブランドで70%を超えた。このうち8ブランドが80%台で推移し、ベストウェスタンなどを運営するポラリス・ホールディングスは90.2%と唯一90%台に達した。

 客室単価の上昇率は、5%以上10%未満が9ブランドで最多だった。10%以上15%未満が3ブランド、15%以上20%未満が1ブランドで、最も上昇率が高かったのは阪急阪神ホテルズの16.2%だった。前年度までと比べると伸び率はやや落ち着きつつあるものの、料金水準そのものは高止まりしている。

 コロナ禍の2021年度と比較可能な12ブランドでは、すべてのブランドで客室単価が上昇した。三井ガーデンホテルは231.4%増、東急ステイは221.0%増となり、コロナ禍の2倍を超えた。宿泊需要の回復に加え、円安による訪日旅行者の需要拡大が料金上昇を後押ししている。

 ビジネスホテル9ブランドの2025年度稼働率は83.9%、客室単価は前年度比8.9%増の1万4463円だった。2021年度は外出規制などの影響で稼働率が57.0%、客室単価が6325円まで落ち込んだが、2022年度以降は需要が急回復し、2023年度から80%台を維持している。2025年度の客室単価は2021年度の約2.3倍となった。

 シティホテル3ブランドの2025年度客室単価は前年度比9.4%増の2万5490円、稼働率は81.2%だった。客室単価は2021年度の1万1057円から約2.3倍に上昇しており、ビジネスホテルと同様に単価上昇と高稼働が同時に進んでいる。

 2026年度は国内旅行やビジネス需要に加え、円安を背景とした訪日需要の取り込みを見込み、新規出店や既存施設の改装を計画するホテルも多い。宿泊需要は底堅く推移するとみられる一方、旅行会社にとっては仕入れ価格の上昇、繁忙期の在庫不足などが課題となりそうだ。