KNT-CTホールディングス、海外旅行取扱が前年16%増 学生団体やクラツーが好調
KNT-CTホールディングスは、2025年9月のグループ5社合算の旅行取扱額が前年同月比110.7%となり、約318億円を記録したと発表した。国内・海外・訪日いずれも前年を上回り、コロナ後の回復基調が続く一方で、2018年比では76.6%にとどまっており、完全回復にはなお時間を要する状況だ。
国内旅行は、総取扱額が約182億円で前年同月比105.3%、2018年比75.1%となった。企業関連の視察ツアーの増加に加え、大型スポーツイベントや万博関連需要が寄与し、一般団体は112.9%と伸長した。一方で、修学旅行やクラブ活動の合宿・遠征が伸び悩み、学生団体は94.9%と前年を下回った。国内企画旅行は108.2%と堅調で、自社企画(フリー型)は万博効果で関西方面が好調だったものの、その他方面の宿泊旅行が弱含みとなり94.4%にとどまった。クラブツーリズム国内(添乗員付商品)は、関西方面を中心に販売が伸び、111.6%と全体を下支えした。
海外旅行は、総取扱額が約102億円で前年同月比115.9%、2018年比70.3%となり、国内以上の伸びを示した。団体分野では、企業・自治体の視察・研修旅行が増えたものの、前年にあった大型イベント取扱いが剥落し、一般団体は81.9%に減少した。一方で、修学旅行や語学研修が回復し、学生団体は132.9%と大きく伸びた結果、海外団体計は92.1%となった。
海外企画旅行は前年比134.6%と高い伸びを記録した。特にクラブツーリズム海外(添乗員付商品)がヨーロッパ方面を中心に好調で、136.6%まで拡大している。 これにより、海外企画計は約60億円、前年同月比134.6%・2018年比75.2%となった。
訪日旅行は、スポーツイベント関連の団体需要を取り込み、取扱額約21億円で前年同月比124.0%、2018年比123.5%とコロナ前を上回る水準となった。
2025年度上期(4~9月)の累計では、総取扱額が約1716億円で前年同期比104.8%、2018年比68.2%となった。国内旅行は約1042億円で102.3%、海外旅行は約509億円で113.1%、訪日旅行は約108億円で92.6%となっている。国内・海外ともに前年を上回るものの、2018年比では依然6~7割台にとどまっている。


