KNT-CTHD、2026年3月期第1四半期は増収増益 海外旅行では欧州方面や海外クルーズが人気

  • 2025年8月6日

 KNT-CTホールディングスは2026年3月期第1四半期の連結決算を発表し、売上高と営業利益いずれも前年同期比で増加した。海外旅行や訪日旅行の回復基調に加え、体験型ツアーや万博関連商品の拡充が寄与した。

 発表によると、同社の2026年3月期第1四半期(2025年4月〜6月)の連結業績は、売上高734億5600万円(前年同期比6.7%増)、営業利益19億8900万円(同10.1%増)、経常利益23億700万円(同20.1%増)、純利益19億4300万円(同9.3%増)となった。

 国内旅行では、クラブツーリズムによる添乗員同行ツアーが堅調に推移し、桜の名所を巡る季節企画やゴールデンウィーク商品、大阪・関西万博関連ツアーの販売に注力。また、創立70周年記念企画として実施した「下田海中水族館」の貸切ツアーなど、体験型商品の拡充も進めた。

 団体旅行では、近畿日本ツーリストが万博関連の施設運営や関係者宿泊の手配業務を展開。さらに、企業向けの報奨旅行や視察旅行も堅調に推移した。海外旅行では、クラブツーリズムのヨーロッパ方面ツアーや外国船クルーズが人気を集め、団体では企業コンベンションや海外見本市の視察旅行の獲得を進めた。

 訪日旅行については、多言語対応の専用サイト「YOKOSO JAPAN TOUR」を通じて、香港・台湾からの参加者を中心とした立山黒部アルペンルートのツアーが好調だった。

 また、地域共創の取り組みとしては、石川県などと連携した震災学習ツアー「能登で震災を学ぶ旅」の販売を開始し、教育的価値と地域支援を両立する企画も進めている。

 通期業績予想については、5月13日に公表した数値(売上高2980億円、純利益68億円)から変更はなく、今後の動向を注視しつつ必要に応じて開示を行う方針だ。