大阪・関西万博でオーストラリアが業界向けイベント、世界遺産などの魅力発信

オーストラリア政府観光局(TA)は、「Chasing the Sun - 太陽の大地へ」をテーマとした大阪・関西万博のオーストラリアパビリオンで、旅行業界関係者やメディアを招いたイベントを開催した。世界遺産キャンペーンや各州の観光資源の訴求を通じて、日本市場への誘客拡大を目指す取り組みが紹介された。
冒頭では、TAが展開するグローバルキャンペーン「 『グッデイ!』 ではじめよう、オーストラリア」が紹介され、ブランドアンバサダーであるキャラクター「ルビー」は、万博期間中パビリオンの公式マスコットとしても活躍する。

TA日本・韓国地区局長のデレック・ベインズ氏は、日本からの訪豪者数が2024年に約40万人に達し、日本市場全体の回復が遅れる中で、同国への戻りは順調であると強調。この成果は、旅行会社や航空会社といった業界関係者の尽力によるものと話し、今後も世界遺産キャンペーンなどを継続し更なる誘客を図る方針を示した。
南オーストラリア州のゾーイ・ベティソン観光大臣は、州内にある世界遺産ナラコート洞窟や、自然と食文化、ホスピタリティに富んだ旅行先としての南オーストラリアの魅力を訴求した。
クイーンズランド州スポーツ・競馬産業大臣、オリンピック・パラリンピック大臣ティモシー・マンダー氏は、2032年ブリスベン五輪に向けた整備計画に触れ、観光インフラの拡充について説明した。自然・文化・スポーツを融合させた観光体験を通じ、観光促進を図る方針を明らかにした。特に日本市場は重要なターゲットと位置づけており、昨年には同州を訪れた日本人が17.6万人に達し、5億ドル以上を消費したと述べた。

イベントには、世界遺産キャンペーンアンバサダーであるタレントのあばれる君も登壇し、オーストラリアの魅力を自身の体験を交えて紹介した。
オーストラリアパビリオンの建築には、2020年の東京オリンピックで使用された建築資材が再利用されており、持続可能な設計が施されている。また、外観はユーカリの花をモチーフにしたデザインで、オーストラリアの活力と多様性を象徴している。万博期間中は、文化プログラムやパフォーマンスを通じて、オーストラリアの大地が持つ美しさと多様な物語を発信する。