JTBが合同入社式、370名が「独自色」で活躍誓う、新ブランディングも始動

  • 2023年4月3日

 JTBグループは4月3日に東京で合同入社式を開催し、グループ会社15社に入社した370名に対し代表取締役社長執行役員の山北栄二郎氏が「『One JTB』へようこそ」と題して歓迎のメッセージを送った。昨年はコロナ禍で新卒採用を停止したため入社式の開催は2年ぶりの開催。

 山北氏はまず「多様なバックグラウンド、価値観を持った皆様と出逢い、さらにダイバーシティに富んだ会社に発展させていけることを嬉しく思います」と呼びかけ。その後、創立以来の歴史や「地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する」の経営理念、今年のテーマである「もう一歩前へ~持続的な成長を目指して~」の元でのリカバリーの考え方などについて説明した。

 また、新年度となる今月に始動したリブランディングについて新たなロゴが持つ多様性やダイナミックさなどの意義を強調して「交流を創造し挑戦し続ける」よう要望。事業ドメインである「交流創造事業」について改めて語るとともに、コロナ後のニューノーマルへの対応や顧客が実感できる価値を徹底的に追求することが重要だと訴えた。

山北氏

 さらに世界中で関心も社会的要請も高まっているサステナビリティにも時間を割いて取り組みの重要性、必要性を指摘。入社式でも、排出される二酸化炭素をオフセットする自社の「CO2ゼロMICE」のプログラムを利用したほか、多様性の観点から12色のチーフを用意して370名がそれぞれ好みの色を着用することでそれぞれの個性の表現としていた。

 挨拶の後半では、社員が目指すべき人物像としてJTBが定義する「自律創造型人財」について、「マーケットや外部環境の変化をチャンスと捉え自ら課題を立て、迅速に行動し、挑戦し続ける人」「自らの意志と努力で専門性を磨き、夢と好奇心で未来を描き、自己成長し続ける人」「国際的な視野を持ち、多様性を持つ社内外のメンバーと協働し、新たな価値を創造し続ける人」であると解説。

 その上で、自身の座右の銘であるという「学びて思はざれば即ち罔(くら)し。思ひて学ばざれば即ち殆(あやう)し」を引いて、自発的に考えつつも周囲からの教えにも謙虚で柔軟であるよう要望した。

 そして最後には「皆さんはJTBグループの『希望』です。安心して皆さんそれぞれのカラーを発揮し、自由に存分に羽ばたいてください。自由闊達な社風の中にこそ創造性、クリエイティビティは生まれます。あらゆることにチャレンジし、大きく成長することで、社の未来を灯す『光』となってほしいと強く願っています」と呼びかけた。

式の最後には各自のチーフを振って締めくくり

 なお、式典の最後には15社を代表して新入社員1名ずつが決意を表明。この中には、「JTBグループの基盤をしっかり支えつつさらなる発展に貢献」「旅行の魅力の幅を広げる仕事に挑戦」「剣道で鍛えた不撓不屈の精神で、失敗をしても失敗を原動力として成長」といったものや、「公私ともに人々の心を動かすきっかけを作っていきたい」「地上全域を観光地に」「お客様すべてを笑顔にし心に残る思い出を作ってもらうのが夢」「地域から日本の観光産業を発展」「働く障害者のモデルとなり他の障害のある方の社会進出に貢献」「人と人が交流する楽しさを感じることのできる教育旅行を作ることに挑戦」などの意欲も示された。