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【リクエストインタビューvol.2】ワーケーションで組織と個人のウェルネスを-リアライブ/リゾートワークス代表 柳田将司氏

  • 2022年9月14日

福利厚生の充実で従業員の定着を支援、地方創生への貢献も

-企業側がこうした取り組みを行うことで得るものは何だとお考えですか。

柳田 私たちは「組織と個人のウェルネス」と呼んでいます。リモートワークやワーケーションなど柔軟な働き方を導入することが個人のウェルネスとなり、それがエンゲージメントやクリエイティビティ、生産性の向上などに繋がって、組織のウェルネスとなる。当社でも先日、全社員で代わる代わる1泊2日のワーケーションを実施し、その効果を測る取り組みを行いました。コロナ禍でエンゲージメントやマネジメントが困難になっている今、ますますこうした取り組みが求められるのではないでしょうか。

-日本の企業にはワーケーションの導入が進みづらい風土もあると思いますが、どう見ておられますか。

柳田 ワーケーションというと、まだ「遊んでる」といった捉え方をされがちですよね。日本人がちょっと真面目すぎるというのもありますが、社長や部長クラスの人が先に立たなければ動きづらい雰囲気があると思うので、「ワーケーションは良いものだ」という認識を経営層に持ってもらうところからだと考えています。時間がかかるとは思いますが、マーケットとしてはこれから伸びていく分野だと期待しています。

-インタビューの推薦者の方からは、「旅行業界になぜ違う業界の新たな風が必要なのでしょうか?」という質問をいただいています。異業種から参入して旅行業界や観光産業に感じるところはありますか。

柳田 ワーケーションだけでなくオフサイトミーティングや合宿も含め、「企業が推進して従業員が地方に行く」という流れは、これまでの旅行業界には多くはなかったと思います。コロナの影響でテレワークが進み、都心ではなく地方へ定住する方も増え、この流れを推進することで地方への人の流入が増えると、地方創生にも繋がります。我々はこれまで採用支援、組織活性を扱ってきたからこそ、こうした提唱もでき、それが強みになると思っています。

-観光産業では人材不足が深刻な問題となっていますが、リアライブとして解決に取り組む考えはありますか。

柳田 リアライブでは就職支援する大学生の会員が毎年年間6万人ほどいます。宿泊施設からも人が足りないという話はよく聞いていますので、就職が決まった人や就職を決める前に経験を積みたいという人をリゾートバイトとして派遣する取り組みは、すぐに始められるのではないかと思っています。

-ありがとうございました。