ノーマスクで歩くと目線を感じる日常-RT Collection 柴田真人氏

  • 2022年9月7日

コロナ前の日常を取り戻すために

 私は6月後半から8月末の約2か月半で都内のホテル20軒に宿泊してきました。都民割「もっとTokyo」が一時的に利用できたことや第7波の影響でホテル価格が下がったこともあり、これを機にホテルの現場を実際に見に行こうと思い、足を運びました。

 まだまだ宿泊者は多くはありませんでしたが、ほとんどのホテルがビュッフェの朝食やラウンジサービスを再開しており、ホテルによってはビュッフェを利用する際のビニール手袋の着用は任意となっているところもあれば、黙食ということもほぼありませんでした。7月に入ってからは、ビジネスビザで訪日していると思われる欧米からの外国人旅行者をホテルで見かけることが多くなりました。外国人旅行者の中にはマスクをしていない人もいれば、ビニール手袋の着用をお願いしていた朝食のビュッフェラインで着用をせずに利用している人の姿も目にしました。今回の日本入国の際の条件緩和でもパッケージツアーの条件をまだ課してはいるため、微々たるものになると思いますが、訪日外国人観光客の数が増えていくことは予想ができ、このような光景を目にすることは今後多くなっていくと思われます。(ちなみにコロナ前の訪日外国人観光客の8割は、パッケージツアー利用ではなく個人手配旅行です)

 このように、ノーマスクの人に対してまだまだ抵抗感がある人も多く、屋外であっても何かしらの感染対策をしっかりと続けたい人もいて、そこには個人個人の意識の差が大きくありますが、諸外国のようにコロナ前の日常生活を取り戻していくには、今のままでは日本はものすごく時間がかかってしまいます。まずは屋外でノーマスクで歩いている人や旅行者がいても拒絶しないこと、そして受け入れていく意識を持つことが必要だと思っています。みんながやっているなら私もというような、多数が選択している現象がさらにその選択する人を増やしていくバンドワゴン効果というものがマーケティングにはありますが、ノーマスクで歩いている人が多くなれば、私も外ではマスクなしで歩こう、旅行している人が多くなれば、私も旅行しようというような効果に必ずなるため、そういった日が1日でも早く来てほしいものです。

柴田 真人 / Masato SHIBATA
大学生時代にオーストラリアのタスマニア島で過ごし、旅行会社に就職。15年間の旅行会社勤務時代には主に東南アジア方面の仕入れや企画に従事。また、フィリピンでの5年7ヵ月間の海外赴任を通して、アウトソーシング事業の立ち上げからインバウンド事業における現地支店の立ち上げ及び日本マーケット初のチャーター便運航のプロジェクトなどを経験。その後、2018年に合同会社 RT Collectionを設立。