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【バルセロナ現地レポート】活気を取り戻しつつある観光地、今年は三大祭りも開催

  • 2022年5月9日

2022年は三大祭りも復活

 スペインと聞いて思い浮かぶのは、陽気な人柄やまぶしい陽光と白色の街並みのコントラスト、そして世界的にも有名な祭りではないでしょうか。スペイン三大祭りは、「バレンシアの火祭り」、「セビーリャの春祭り」、「パンプローナの牛追い祭り」。番外ではテレビ番組やメデイアでもよく紹介される、トマトを投げ合う「トマティーナ」もあります。

 今年のバレンシアの火祭りは、大きな見所である深夜0時に火柱があがる地域の周辺は多少の密を避けるコントロールがあったものの、無事、本来に近い形で終了しました。またセビーリャの春祭りも、過度な密を避けるようにという呼びかけはありましたが、従来の賑やかな祭りとなりました。パンプローナの牛追い祭りも、今年は7月6日から14日まで、かなり本来に近い形での開催が予定されています。

主要観光スポットの様子

 バルセロナ旅行のベストシーズンは、過ごしやすい5月から6月、もしくは9月末以降。雨は年間で40日ほどしか降らず、気候的にも最高の旅先です。ここからは主要な観光スポットの現在の状況と、お薦めの食をご紹介します。

観光客に人気のウォーターフロント地区の桟橋

ヨットハーバー

サグラダ・ファミリア
 まずは、天才建築家ガウデイの代表作、サグラダ・ファミリアです。コロナ前には年間400万人を越える来訪者があり、入場者数の増加に伴い工事も急ピッチで進んでいましたが、コロナ禍で収入が激減し、2026年の完成には間に合わないのでは、と言われています。現在エレベーターは使用不可で、入場料は館内見学のみで1人26ユーロです。

 すでに館内も従来のように賑わっており、それに合わせて周辺もかなり混雑しています。入場時間としては、開館後1時間くらいまで、もしくは16時過ぎが、他の時間帯より静かで狙い目と言えます。

サグラダ・ファミリア入口付近。以前の賑わい戻りつつある。

バルサの本拠地・カンプノウスタジアム
 これから改装工事に入る(ちなみに設計請負業者は、日系企業の日建設計)FCバルセロナ(バルサ)の本拠地、カンプノウスタジアム。こちらの見学ツアーはバルセロナ観光地の中でも訪問入場者数がベスト3に入る人気で、公式グッズショップも併設されています。ご滞在期間がスペインリーグのシーズン(8月中旬過ぎより翌年5月中旬過ぎまで)で運よく週末のホームゲームに当たれば、本場のサッカーリーグ戦もお楽しみいただけます。

 現在スペインリーグ公式戦は、ペットボトルや缶の飲料などは持ち込めませんが、スタジアムの収容人数は100%に戻っています。

カンプノウスタジアム付近の様子

散策に最適な2つの市場
 バルセロナには、散策にぴったりな人気の市場が2箇所あります。1つは観光客や地元の人で365日賑やかなランブラス通りにあるサンジュゼップ市場、もう1つは有名建築家がデザインした屋根が特徴的なバルセロナ大聖堂近くのサンタカテリーナ市場です。これらの市場では旬の果物が季節の彩を添えています。1月、2月はみかんやオレンジ、3月、4月はいちご、5月、6月はプラム、モモ、さくらんぼ、7月、8月はスイカにラグビーボール形のメロン、9月、10月はイチジクや栗、11月、12月はぶどうや柿など。是非旅程に組み込んで、季節を感じていただきたいと思います。

バルセロナの食
 バルセロナ旅行中の食の楽しみとして、すぐに浮かぶのはパエリアでしょう。このパエリア、そこそこのレベル以上のレストランでは、ほとんどが2人前からのオーダーとなります。お1人様には頼みづらいですが、パエリアは家族や友人とわいわい楽しむのが本来のスタイルなのです。

 もう1つ外せないのがバールです。なかでも立ち飲み式のお店は人気で、コロナ以前は非常に混雑していました。これから店内の人数規制も緩和、撤廃されていくと、以前のようなひしめきあった形に戻るのではないでしょうか。観光客がこのスタイルのお店でオーダーするのは少しハードルが高いかもしれませんが、地元の人の楽しみを体験できる場としてお薦めです。

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