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カナダの「今」を駐在員の視点から-入国時の陰性証明が不要に、国内旅行も本格化

  • 2022年4月18日

ワクチンパスポートの運用状況

 前回レポートで連邦政府が旅行時の補助書類として新型コロナウィルスのワクチン接種証明書の提出を義務付けしている旨お知らせしました。冬季に猛威を振るったオミクロン株の減少に伴い、ワクチンパスポートの公共施設利用時の証明提出義務を撤廃した州・準州がほとんどです。

 国内旅行や、カナダから海外へ出入国する場合には、現在でもワクチン完全接種が義務付けられており、ビジネスによってはワクチンパスポートの提示判断を求めることもあることから、移行期として依然ワクチン証明を持ち歩く人も多くいます。

観光主要地域の状況

バンクーバー
 3月21日にブリティッシュコロンビア州公園管理局のキャンプ予約サイトがオープンしました。昨年ほどではないものの、予約開始時間と共にウェブサイトへのアクセスが集中、開始後30分には2万人以上が予約待ち状態となるなど、余暇の過ごし方として国内の夏キャンプが今年も主流です。

 先日空港での見送り業務を行ったスタッフによると、空港施設内は前よりも明らかに人が多くなっており、バンクーバーの公共交通機関カナダラインでは、マスク着用義務の解除に乗じて、マスクをしていない方も目についたとのことです。ダウンタウンを歩いていてもマスクをしない人を見かけることが多くなってきており、少しずつコロナ前に戻る兆しを感じています。

バンクーバー国際空港、国際線のチェックイン。以前よりも混んでいる様子。

同空港の国内線。LCCのチェックインは距離が心配になるほどの混み様。

ナイアガラ
 オンタリオ州は冬季のオミクロン株流行時の制限を経た後、感染者の減少に伴い、レストラン、小売店、アトラクションの多くが営業しています。現在は観光シーズン直前で、5月までは準備期間となり、5月23日のビクトリアディの週末には本格的にオープン予定です。一部公共交通機関、医療施設、高齢者用ケアホーム以外は屋内のマスク着用義務が3月21日より解除されます。ワクチンパスポートの義務も廃止されました。

 観光地では閉店したままの飲食店や小売店が繁華街のところどころにあり、休業中としている店舗は観光シーズン再開の5月までにはオープンする予定と見受けられますが、廃業に追い込まれた店舗は新しいテナントが入るまでもう少し時間がかかる模様です。

 オンタリオ州入州時、ワクチンの完全接種者であれば原則検査はありませんが、ランダムに空港到着時に検査対象として選ばれる場合もあります。

カナディアンロッキー
 アルバータ州では、ワクチンパスポートも撤廃され、一部公共交通機関、医療施設、介護施設、エドモントン市の屋内施設以外は屋内のマスク着用義務もありません。イベント、集会、レストラン、小売店、フィットネスジムなどの人数制限、営業時間制限もありません。

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