長距離路線の客室一新、フィンエアー日本支社長にアフターコロナの戦略を聞く

  • 2022年3月3日

「プレミアムレジャー」にフォーカス
NDCでは日本マーケットに最適な方法を模索

-日本路線への導入はいつ頃を予定していますか。

永原 2月現在、どの路線に導入されるかまだ確定していませんが、今年のスタート時点では4機に装備される予定です。

-2022年度の日本路線の運航計画と今後の見通しについてお聞かせください。

永原 昨年11月、2022年夏季スケジュールについては、日本路線は週40便運航と発表しましたが、日本の水際対策の制限や、それを踏まえての旅行需要の回復も含めて検討し、一部調整することになりました。成田、名古屋、大阪路線については減便からの運航となり、名古屋については減便の上5月からの運航となります。札幌、福岡路線については7月の運航再開を予定しています。新規路線である羽田については7月に就航予定です。

 このような状況ですが、本社が11月時点で日本に40便運航するとコミットしていることの意義は、非常に大きいと考えています。同じヨーロッパ系の航空会社でも、フォーカスしているマーケットは会社により異なります。そのなかでAYは、「ヨーロッパと日本を含むアジアを結ぶ」という考えがビジネスの根幹にあることに変わりはありません。日本の制限さえなくなれば40便を運航できる体制でスタンバイしているという事実は、我々にとっても心強いですし、マーケットにも意味があることだと思っています。

 日本発での旅行を考えた場合、観光でも出張でも、帰国後の隔離が解かれないことには通常の動きには戻れないでしょう。先日、入国の上限が3500人から5000人に引き上げられると発表がありましたが、以前も短期間ですが5000人の時期はありました。そのときは航空会社1便あたり120名から140名程度の制限がありましたので、今回の緩和でもそれ以上にはまずならないでしょう。とはいえ、小さなステップですが、前に進んでいることに間違いないとは思っています。

-フィンランドでの入国者の受け入れ体制はいかがでしょうか。

永原 これまではワクチン接種に加え、PCR検査の陰性証明が必要でしたが、2月半ばに制限が緩和されました。現在はワクチン2回接種の証明があれば、入国後の隔離や追加の検査の必要はなくなっています。

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