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豊かな食文化やおもてなしの伝統文化、観光でも選ばれる新潟にー中原八一新潟市長

  • 2022年2月18日

未来に向けてまちづくりの大きな転換期
団体・修学旅行も積極的に誘致

 江戸時代は北前船の寄港地として、安政5年の日米修好通商条約では開港5港のひとつとして、日本の流通の拠点として栄えた新潟市。信濃川によって育まれた土壌や日本海の恵みは、豊かな食文化を生み出し、京都の祇園や東京の新橋の芸妓と並び称される「古町芸妓」など独特の伝統文化も根付いた。その新潟市の観光の魅力とは。アフターコロナで目指すまちづくりとは。中原八一市長に聞いた。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

新潟市長の中原八一氏。インタビューはオンラインで実施した。

-まず、新潟市のご紹介をお願いいたします。

中原八一氏(以下敬称略) 新潟市は上越新幹線で東京から約2時間。首都圏から初めていらっしゃる人のほとんどの方が「近いですね」と驚きの声をあげます。2007年に政令指定都市となり、現在の人口は約79万人です。2005年に15市町村が合併しましたので、大変広大な面積を有しています。

 市の中心には、西新潟と東新潟を分ける信濃川が流れており、そこに国指定重要文化財の「萬代橋」が架かっています。新潟は「みなとまち」ですが、川湊です。信濃川と阿賀野川が日本海に流れ込み、周辺の展望台から臨むと、川湊ならではの景色を眺めることができます。

 歴史を遡ると、江戸時代の安政5年に函館、横浜、神戸、長崎と共に開港港に指定されたことで発展してきました。現在でも当時の風情を感じることができるところです。また、冬の日本海は大きく荒れますが、それも日本海側の港町を実感させてくれます。

 新潟市は、新潟空港、新潟西港、新潟東港、上越新幹線、高速道路などさまざまな交通網がつながり、日本海側の拠点都市となっています。また、「佐渡島の金山」の世界文化遺産への推薦が決まりましたが、その佐渡への玄関口にもなっています。

-中原市長ご自身の自己紹介もお願いします。

中原 高校まで新潟市内野町(現新潟市西区)で育ちました。大学進学のために上京し、35歳の時に新潟に戻りました。県議会議員、参議院議員を務めて、2018年に新潟市長に就任しました。

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