陸路とクルーズを融合、水都・大阪に貢献 大阪バス西村信義社長

  • 2022年1月27日
  • 出典:トラベルニュース社

 貸切バスの保有車両が約450台と国内最大の貸切観光バス事業者である大阪バス(大阪府東大阪市)。バス会社、タクシー会社だけでなく、昨年はステーキハウスやクルーズ事業にも参入した。大阪バスの西村信義社長に話を聞いた。

ステーキハウスやクルーズ事業に参入

 ―昨年、大阪ミナミの心斎橋に黒毛和牛専門のステーキハウス「信」をオープンされましたが、その意図をお教えください。

 この2年間、貸切バス事業はほとんど動かない状況下ですが、タクシーは貸切バス事業ほどではありません。苦しい環境下にあると言っても、まだ動いています。タクシーではお客様から、どこか美味しい店を知らないか、と聞かれることも多いので、それなら黒毛和牛を美味しく食べることができるステーキハウスをオープンしよう、と思って始めました。単純な話です。

 現在、北海道のススキノや名古屋でもステーキハウスをオープンする準備を進めています。将来的には30店舗ぐらいに増やそうと思っています。あくまでもタクシーに乗っていただくお客様へのサービスの一環として捉えていますので、まったく異業種への参入というようには考えていません。

昨年進出したステーキハウス事業は
タクシー客へのサービスと西村社長

 ―大阪市内の4つのエリアで運航する大阪ワンダークルーズもグループ会社になりましたが、クルーズに関しての考えを教えてください。

 当社は大阪で俊徳道・近畿大学線、布施・八尾線、東大阪西地区・循環北回り線、八尾志紀線、御堂筋線といった路線バスを走らせています。その中でも御堂筋線は大阪市内の中心部を走っていますから、この路線を大阪市が進める「水都・大阪」に貢献できるものはないかと考えました。それならクルーズを行っている大阪ワンダークルーズと路線バスをうまく組み合わせれば「水都・大阪」をアピールにつながるということで、クルーズ事業に参入することにしました。

道頓堀を遊覧するクルーズ事業

 もちろんタクシーも活用してクルーズへの乗船を図ることも可能ですかから、当社のグループを活用して「水都・大阪」を盛り上げたいですね。

 大阪万博の開催やカジノ(IR)の誘致に成功すれば、クルーズと路線バスの有効活用はますます可能になってくると思っています。いずれにしても陸路のバスやタクシーと水路の船を使い「水都・大阪」発展の一翼を担いたいと思います。


情報提供:トラベルニュース社